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進め!恋の肝試し大会エリアデータ のバックアップ(No.17)


ほとんどなにもわかっていませんが、作っておかないと迷子になる気がしたので。エリアデータはこちら。必要項目が足りない可能性があります。改変よろしくお願いします。(nameless)

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※歩くたびに消費行動力、経験値、ジェムが変動してるようなので、その辺のデータは参考程度に。

※ エリア進行中のメッセージに抜け、間違いがあればコメント、訂正お願いします。

情報提供等

わからないことが多すぎるのとデータ量がすごい予感しかないので是非ご協力を。
編集がわからないけど画像がある方はアップロードして画像名を他情報と一緒に添えてください。

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プロローグ~第1 

エリア名画像行動経験ジェムその他
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第一幕 台詞

【説明】
今回のイベント冒険中に流れるお話は「挑め!恋の大鍛錬会」と「進め!恋の肝試し大会 プロローグ」の続きとなります。
「挑め!恋の大鍛錬会」や「プロローグ」のお話はイベントTOPページのリンクから読むことが出来ますのでよろしければご覧下さい。
また、イベント冒険をするために必要な「神力」は通常エリア冒険時に使用する「行動力」と一部仕様が違います。
「神力」についてはイベントルールページに記載がございますので、ご一読いただければと思います。
その他説明についてもイベントページやTOPのイベント情報などをご覧ください。
それでは「進め!恋の肝試し大会」をお楽しみください。本編開始まであと3歩
それでは「進め!恋の肝試し大会」をお楽しみください。本編開始まであと2歩
それでは「進め!恋の肝試し大会」をお楽しみください。本編開始まであと1歩
【第一幕】
オオゲツヒメの力強い言葉を聞き、風神が首をひねる。
風神「出番ゆうても、何するん?」
オオゲツヒメ「それは今から考えるの!」
クシナダヒメ「風神ちゃんの風でなんとかならないかな?」
風神「なんとかってなんやねん!」
クシナダヒメ「そういうお話、聞いたことあるんだもん。太陽と風が戦うんだよー!」
風神「クシナダヒメ、よう考えてみ。それ、風側が負ける話やで」
オオゲツヒメ「ねぇねぇ、そしたら、こんなのはどう!?」
クシナダヒメが提案する。風神が突っ込む。
オオゲツヒメが提案する。風神が突っ込む。
このやりとりを何度繰り返しただろうか……。
ツッコミにも疲れた風神が、呆れ気味に言う。
風神「もう普通に、肝試しとかでええんちゃう?」
それを聞いた途端、オオゲツヒメはぱぁぁっと満面の笑顔を浮かべる。
オオゲツヒメ「それ、すっごくいい!」
クシナダヒメ「うんうん!楽しそうー!さすが風神ちゃん!」
風神「はいはい、おおきに」
オオゲツヒメ「よーし!さっそくスセリヒメにも、この作戦を伝えちゃうんだからねっ!」
風神「えっ、待ちぃや、まだ作戦をちゃんと考えてな……」
…と、制止する言葉は届かず。オオゲツヒメはあっという間に駆け出して行ってしまう。
クシナダヒメ「オオゲツヒメちゃん、狐さんなのに、わんちゃんみたい!」
風神「せやな。裏目に出ぇへんといいけど」
〈オオゲツヒメを待っています……〉
それからしばらくして、興奮気味のオオゲツヒメがスセリヒメを引っ張るようにして連れてきた。
スセリヒメ「なっ、何?どうしたの?」
風神「どーもー」
クシナダヒメ「えへへー」
風神「実は…」
困惑しているスセリヒメに、例の作戦を伝える風神。スセリヒメは少し驚いたが、すぐに理解した。
スセリヒメ「肝試しを利用して…オオクニヌシ君との仲を深めるってこと?」
クシナダヒメ「大正解ー!」
オオゲツヒメ「どうかしら?名付けて、ギャップ萌え作戦!」
風神「それいつ決めたん?」
オオゲツヒメ「今!」
楽しそうな三人の様子を見つつ、スセリヒメは少し困ったように眉を下げた。
スセリヒメ「ねぇ、オオゲツヒメちゃん。作戦を考えてくれたのは嬉しいんだけど…」
スセリヒメ「私のためだけに、わざわざ企画や準備をしてもらうのは申し訳ないわ」
オオゲツヒメ「…もしかして、迷惑…?」
スセリヒメ「え?」
オオゲツヒメ「ぐすん…喜んでもらいたかっただけなの…」
スセリヒメ「えっ、な…泣かないで?気持ちはとっても嬉しいわよ…!?」
瞳を潤ませるオオゲツヒメに対し、うろたえるスセリヒメ。
オオゲツヒメ「ヒメたち…がんばって肝試しの準備するよっ!」
オオゲツヒメを援護するように、彼女の後ろで、うんうん、と頷く風神とクシナダヒメ。
クシナダヒメ「細かい所の企画とか運営業務はイナリさんがいいんじゃないかなー?」
スセリヒメ「そんな、」
風神「人集めは雷神に頼めばどうにかなるやろ」
スセリヒメ「あ、あのぉ…」
オオゲツヒメ「やんっ!その二人に任せたらばっちりだと思うのっ!」
有能な神の名が挙がるにつれ、徐々に現実味を帯び始めるギャップ萌え作戦。
ここまできて、スセリヒメにもようやく覚悟が生まれる。
スセリヒメ「……そうね。みんなで肝試しをするなら、楽しいかもしれないわね」
事実上の合意を勝ち取った瞬間である。
そうして、発起三人娘は(すべてを丸投げするために)イナリと雷神のもとに向かったのであった。
〈まずはイナリにお願い中……〉
〈イナリ、協力者を探す……〉
イナリ「…という訳です。流石に一人で主催は…厳しくて。協力いただけますか?」
スクナビコナ「…それ、本気?」
オオゲツヒメに泣き落とされ、立案運営を引き受けたイナリ。どうせやるからには完璧な内容を…と考えた。
そのためには、人手が必要なのだ。誰に協力を要請しようかと考えた結果…博識なスクナビコナに打診を行うことにした。
スクナビコナ「肝試しかぁ…」
事情を聞いたスクナビコナがまず最初に考えたのは、どうやって断ろうか、ということ。だってあまりにも、問題点が多すぎる。
しかし…友であるオオクニヌシのためとあらば。そう思い直して、スクナビコナはイナリに向き直る。
スクナビコナ「仕方ないな。オオクニヌシのためにも一肌脱ぐよ」
イナリが仄かな微笑を浮かべ、礼を述べようとした直後。ぴょこんと現れる小さな影が一つ。
ウカノミタマ「面白そうな話の気配を感じるのじゃ!わしも仲間に入れるのじゃ!」
イナリ「ああ…人手が増えるのは歓迎ですよ。実は…」
また律儀に事情を説明するイナリ。ウカノミタマは、ふむふむ、と話を聞いてこう言った。
ウカノミタマ「ならばゴールの賞品が必要じゃな!わしの『極上握り飯』を提供しよう!」
スクナビコナ「それはいい案だね」
ウカノミタマ「うむ、よいぞ。遠慮はいらん」
イナリ「賞品があれば、この肝試しの真の目的も隠しやすいですね」
スクナビコナ「ああ、それについてなんだけど…。…参加者を増やすのはどうだろう?」
スクナビコナ「大本命のスセリヒメとオオクニヌシだけだったら、露骨すぎるからね」
イナリ「一理ありますね」
真面目に肝試し概要を考えていく運営陣。
結果、『ヤソガミ&ヤガミヒメ』『タケミカヅチ&アメトリフネ』を加えた合計3組で開催することとなった。
一方…雷神は………
雷神「なんで俺がやらなあかんねん!」
一人、頭を抱えて叫んでいた。響くやまびこは、虚しくも彼の声のみ。
雷神「仕掛け役の手配、よろしゅう!……じゃないねんっ。何で俺一人やねんっ」
とめどなくツッコミをするも、すべて独り言。
例の発起三人娘はお腹が空いたとかでどこかへ行ってしまったという。
雷神「自由過ぎるやろー!けど、オオクニヌシとスセリヒメのことは、なんとかしたいわ」
うーむと考えながら、日本の神々たちの顔を思い浮かべる。
雷神「仕掛け役、として…驚かすのが上手そうなんは…やっぱり…」
うーんと真剣に考える雷神。なんだかんだで、風神が雷神に依頼したのは間違っていなかったのだ。
顔の広い雷神は、驚かすのが上手そうな神々に、次々と声を掛けていく。
そして集められたのは、クエビコを中心とした総勢10柱。雷神は彼らの前に立ち、具体的な説明を始める。
雷神「えー、皆、おおきに!集まってくれて嬉しいわ。さっそく、今回の企画に関して、細かいとこ説明するで」
雷神「この肝試しの目的はスセリヒメとオオクニヌシの仲を深めることや。この目的を達成するために、皆には、仕掛け役をやってほしいねん」
雷神「驚かす順番も、もう考えてあるんや!…一番手は、風神!」
風神「まあ今回の言い出しっぺやしな。頑張るわ」
雷神「二番手は、ワクムスビとワカウカメ」
ワクムスビ「く、暗い所は苦手ですが頑張ります…」
ワカウカメ「何かあったらあたしが守ってやるから大丈夫さ。一緒に頑張ろうな」
雷神「三番手は、アメノウズメとサルタヒコ」
アメノウズメ「本当は参加者側になりたかったけど、そういう目的なら仕掛け役をやるしかないね!」
サルタヒコ「…俺も、力になろう」
雷神「四番手は、トヨタマヒメとタマヨリヒメ」
トヨタマヒメ「オオゲツヒメも関わってるらしいし…仕方ないわね!手伝ってあげるわよ」
タマヨリヒメ「おねえのお手伝いができるの、嬉しいな。がんばらなきゃ」
雷神「五番手は、クエビコとタニグク」
クエビコ「驚かすのは得意分野だから、任せてよ」
タニグク「クエビコと一緒なら心配なさそうかも。よろしくね!」
雷神「前もってクエビコには相談済みやけど、仕掛けのメインアドバイザーにもなってもらいたいんや。皆、仕掛け内容に悩んだらクエビコに相談よろしゅう」
クエビコ「ああ、何でも聞いてほしい」
雷神「そして…最後の仕掛け役は、この俺や!」
風神「ほー、トリっちゅうわけやな」
雷神「そういうことや!」
雷神「命名しよう…俺らは…『必驚!仕掛け神』や!」
クエビコ「大丈夫?ダサくない?それダサくない??」
雷神「はーっはっは!心配あらへん!めっちゃかっこええでー!」
運営陣、仕掛け役が出揃った。あとは、肝試し開催日まで各々準備を進めるのみ。
事前準備を進める中、皆の間でひとつ取り決めをした。
『本件に関して、スサノオノミコト様には内緒にすること』
大鍛錬会という前例もある。
スサノオノミコトに知られると、ろくなことにならないだろう…というのが皆共通の認識だ。
〈肝試しの準備中………〉
(ここで背景変更)
――肝試し開催日の三日前。発起者であるクシナダヒメも準備に追われていた。
クシナダヒメ「あと…準備しなきゃいけないのは…。…スサノオさんのためにも、絶対に成功させなくっちゃ」
スサノオノミコト「俺がどうかしたか?」
クシナダヒメ「今度の肝試しで、恋が実ったら…スセリヒメは幸せになってくれるはずで……。そしたら…」
クシナダヒメ「…あれ!?ス、スサノオさん…!?」
スサノオノミコト「ああ。話を続けてくれ」
クシナダヒメ「ええっと…」
作戦のことは秘密にしなければならない…でも、憧れのスサノオミコトが目の前にいる。
ちらり、とスサノオミコトを見上げるクシナダヒメ。彼は、長めの前髪の隙間から覗かせた瞳を細め、にこ、と微笑む。
スサノオノミコト「クシナダヒメの話、聞かせてくれないか?」
クシナダヒメ「…喜んで!」
彼の笑顔にコロリとやられたクシナダヒメは、ついに肝試し企画の『真の目的』を漏らしてしまう。
クシナダヒメ「今度開催する肝試しには…本当の目的があるの。スセリヒメさんとオオクニヌシさんをくっつけよう、っていう目的が」
スサノオノミコト「なん…だと…。そうだったのか」
クシナダヒメ「あ!こ、この目的を知っているのは一部の神たちだけだからっ」
クシナダヒメ「特にオオクニヌシさんには、言っちゃだめだよー!」
スサノオノミコト「ああ、わかった」
一生懸命説明するクシナダヒメと、熱心に聞くスサノオノミコト。
クシナダヒメ「いつもかっこいいスセリヒメが、肝試しでは、きゃあっと女の子らしい一面を見せる…」
クシナダヒメ「ギャップ萌え作戦なの!」
スサノオミコト「それは…………すごく可愛いじゃないか」
でしょでしょ、と楽しげに話すクシナダヒメ。一方でスサノオノミコトは、口元に手を添え、途端に真剣に考えこみ始めた。
スサノオノミコト「…可愛いわが娘の反応を、見逃すわけにはいかない」
スサノオノミコト「話が聞けてよかった。礼を言おう」
クシナダヒメ「そんな…えへへ…」
スサノオノミコトはクシナダヒメの手を取り、力強く握る。クシナダヒメはそれを直視できないまま、照れくさそうに笑む。
二人は二言三言会話をしてから、別れた。
〈スサノオノミコト。何かを考えながら移動中……〉
クシナダヒメと別れた後、スサノオノミコトはとある神に会いに向かった。
彼は、切り株に腰掛けていた。和服を身に纏い、優雅に風を感じながら本に視線を落としている。
スサノオノミコトの気配を感じ取り、ぱたんと本を閉じた。
アメノミナカヌシ「オヤ、珍しい客だ」
スサノオノミコト「話がある。俺に協力してほしい」
アメノミナカヌシ「其の内容や如何に?」
スサノオノミコト「今度開催される肝試しに、俺の娘…スセリヒメが参加する」
スサノオノミコト「可愛い反応をするのは間違いないのだ。なにせ何もしていなくても、あんなに可愛いのだ」
スサノオノミコト「そんな可愛い娘の、貴重な可愛い反応を後世に残しておきたい…」
アメノミナカヌシ「つまり、スセリヒメの反応を書き留めたい、と」
スサノオノミコト「その通りだ」
アメノミナカヌシ「成程……」
スサノオノミコト「肝試し中、俺はスセリヒメをこっそり尾行する」
スサノオノミコト「アメノミナカヌシも同行し、わが娘の可愛い反応をすべて書き留めてくれないだろうか」
アメノミナカヌシ「フム」
アメノミナカヌシは宙を見て少し考えた。興味のあるなしで言えば、興味はない。
よくある肝試しの、よくある男女の恋話……。面白いことが起こるとは思えないが……。
スサノオノミコトの真剣な表情を目の当たりにすると、断る理由もないような気もする。アメノミナカヌシは緩慢に答える。
アメノミナカヌシ「もしも当日、小生の時間が空いていれば」
曖昧な返答をするが、スサノオノミコトは「恩に着る」と期待たっぷりの言葉を返すのであった。
――そして三日後。ついに、波乱の肝試しが開催される。
〈肝試し会場へ移動中………〉
とうとう肝試しが始まった。司会役はイナリ。参加者ペアたちを並ばせ、進行を進める。
イナリ「ついに始まりましたね。参加者の皆さんも準備ができたようですので……。……ヒメ?」
オオゲツヒメ「ぶぅ~…」
イナリ「何故、機嫌を損ねているのですか?」
オオゲツヒメ「ヒメも仕掛け役をしたかったの!」
イナリ「ああ…その話…」
イナリ「夜の森は危険です。ヒメはゴール地点でお待ちください」
オオゲツヒメ「ぶぅ~…」
クシナダヒメ「あははっ、一緒に待ってようね」
オオゲツヒメ「うぅ~…わかった」
まだ少し不服そうなオオゲツヒメを、クシナダヒメが宥める。
イナリは、こほん、とひとつ咳払いをして進行を進める。
イナリ「今回の肝試しに参加するペアは三組。まず最初は、ヤソガミさんとヤガミヒメさん」
ヤソガミ「ヤガミヒメ。怖くなったら俺に掴まるといい」
ヤガミヒメ「は…はい…」
堂々としたヤソガミの隣で、ヤガミヒメは落ち着かなそうに視線を泳がせる。
イナリ「二人の先導役は、タカミムスビさんです」
タカミムスビ「ヤソガミ、ヤガミヒメ、宜しく」
イナリ「次のペアは、タケミカヅチさんとアメトリフネさんです」
タケミカヅチ「トリフネ、油断せずに行こう!」
アメトリフネ「はーい!アタイの船に乗ってっちゃう?」
タケミカヅチ「ははっ、肝試しは歩いて参加するものだぞ?船はまた今度な」
和やかな会話。実に平和なペアである。
イナリ「先導役は、アメノサグメさんです」
アメノサグメ「お任せください!…私がばっちり導きますっ!」
わくわくとした表情で、期待に胸を膨らませるアメノサグメ。そして、満を持して最後のペアの登場である。
イナリ「最後は、オオクニヌシさんとスセリヒメさんです。先導役はアメノミナカヌシ様……。……アメノミナカヌシ様?」
見渡すも、アメノミナカヌシの姿は見えない。
イナリ「…やれやれ。雲のように掴めない方ですね」
イナリ「仕方ありません。予定は変わってしまいますが、…あなたに先導役をお願いできますか?」
イナリに声を掛けられたあなたは頷く。そして、オオクニヌシとスセリヒメのために先導役を頑張らねば、と意気込み二人の方を見た。
オオクニヌシ「ふむ、これは訓練でございますね」
スセリヒメ「ん?」
オオクニヌシ「夜間行軍と不意打ちに対する訓練…まさしくそれかと!」
…もはや雲行きがあやしい。そう思ったのは、あなただけではなかった。
スセリヒメ「あはは、そうね…」
スセリヒメはあなたに目配せする。(本当に大丈夫かしら?)と。
あなたは、(が…頑張ります)という意味を込めて力強く頷き、ごくりと生唾を飲む。
イナリ「…参加者以外の皆さんはこれを持ってください」
タカミムスビ「これは?」
イナリ「特別な力を込めたお守りです。お守りを所持している者同士で意思疎通ができるようになります」
アメノサグメ「わあ、とても便利なお守りですね」
イナリ「今回の肝試し用に特別に用意しました。どこで何が起こるかわかりませんので…」
仕掛け役達には事前に配っているという。あなたもイナリからお守りを受け取り、丁重に鞄へとしまった。
イナリ「それでは初めのペアは、森の中へ進んでください。しばらくしてから、次のペアも……」
イナリの進行に合わせ、ペアが順番に森へと入っていく。
ビクビクとしながら歩むのはヤガミヒメだ。
ヤガミヒメ「暗い…です…」
ヤソガミ「安心しろ。俺が守ってやる」
ヤガミヒメ「はい…」
頼もしいヤソガミの姿に、オオクニヌシの姿を重ねてしまうヤガミヒメ。オオクニヌシは…スセリヒメとペアを……と考え、少し俯いた直後。
風神「おばけやでー!」
ヤガミヒメ「きゃあ…!!」
ヤソガミ「…!」
仕掛け役トップバッターは風神。幽霊姿で、草陰から飛び出て二人を驚かす。腰を抜かしかけたヤガミヒメをヤソガミが支えた。
幸先がいいスタートをきり、風神は誇らしげだ。彼らが去ると、次のペアがやってくる。
タケミカヅチ「いかにも、な道だな」
アメトリフネ「何か出てくるかも…」
風神「その通りやで!おばけやー!」
タケミカヅチ「おおっ」
アメトリフネ「わわっ…!?」
これまたいい反応!仕掛け役としての自信をつけた風神が、ついに本命に挑む。
ガサガサ…。オオクニヌシとスセリヒメのペアがやってくる。そして、そう、ここ、このタイミングで!草陰から飛び出した風神!
風神「わぁー!おばけやでー!!」
びくっと驚くスセリヒメ。これはギャップ萌え作戦成功なのでは…!と思った直後、オオクニヌシがザッと剣を構えて風神の前に立つ。
オオクニヌシ「幽霊は、成敗するでござります!いざ!尋常に!」
風神「えぇっ!?ちょ、ちょまっ、た、戦うんーー!?」
(ボス戦)

第一幕 ボス

[お化け]風神
[お化け]風神.jpg
HP1000
報酬[お化け]風神の解放石(赤)
遭遇時【第一幕】エリアボス出現!
撃破時[お化け]風神を討伐した!

第2幕

エリア名画像行動経験ジェムその他
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
  • 35
  • 40 +13~14 +13~26

第二幕台詞

  • 【第二幕】
    ドサッ、と地面に伏す虚しい音が響く。風神は――…敗れたのだ。
    オオクニヌシ「やりました!勝ちましたでござりまする」
    スセリヒメ「ふ、風神…!?し、しっかりー!」
    ガッツポーズをするオオクニヌシと、風神に駆け寄るスセリヒメ。これはまずいことになった…と思いつつ、あなたはイナリから受け取ったお守りを使って運営陣に伝える。
    一人目の仕掛け役、風神がやられた、と。
    雷神「何でや!そんな殺伐とした企画ちゃうやろ!」
    イナリ「…まさかこれほどまでとは。オオクニヌシは思ったよりも手強いですね…」
    イナリ「仕掛け役は各々、全力で驚かすように…!」
    ワカウカメ「了解。そろそろあたし達の所に、ヤソガミとヤガミヒメが来るから、また結果報告するよ」
    ガサガサ…と木々の合間から、でヤソガミとヤガミヒメが現れる。タカミムスビの先導は完璧だ。
    タカミムスビ「後はこの道をまっすぐに進むだけだ。私は向こうで待っているよ。気を付けて来てくれ」
    ヤソガミ「ああ、わかった」
    タカミムスビは去り、ヤソガミとヤガミヒメだけが残された。びくびくと怯えているヤガミヒメに手を差し伸べるヤソガミ。
    ヤソガミ「大丈夫か?手をつないだ方がよければそうしよう」
    ヤガミヒメ「は…はい……。今にも何かが……出てきそうで……」
    その時!草陰から、巨大な物陰が現れた!
    ???「ばぁ~~~!お二人とも~~~!食べちゃいますよ~~~~!」
    ヤガミヒメ「きゃあっ!」
    草陰から現れたのは、巨大な藁人形。両手を上下に動かし、今まさに二人を襲おうとする。
    ヤソガミ「…!ヤガミヒメっ、無礼を許してくれ!」
    ヤガミヒメ「きゃぁ…っ!」
    足がすくんで動けなくなってしまったヤガミヒメを抱え、駆け出すヤソガミ。二人の姿が見えなくなってから、草陰から顔を出したのは…。
    ワカウカメ「いい感じだな!この調子で驚かそう」
    ワクムスビ「うぅ…」
    ワカウカメ「あたしが藁人形を動かして、ワクムスビが声を出す…完璧な役割分担だ!」
    ワクムスビ「く…」
    ワカウカメ「ん?どうしたんだ?ワクムスビ」
    ワクムスビ「く…暗い場所…やっぱり怖いですぅ…!」
    ワカウカメ「…あ!ほら、次のペアが来たよ…!」
    次に現れたのは、タケミカヅチとアメトリフネ。すでにアメノサグメの姿は見えない…先導役としての役目を果たし、今はどこかに身を潜めているようだ。
    ワカウカメとワクムスビの二人も再び草陰に身を隠し…、驚かす瞬間を見計らう。……と、その時、アメトリフネの足が止まった。
    アメトリフネ「…タケミカヅチの旦那、待って」
    タケミカヅチ「どうした、アメトリフネ」
    アメトリフネ「何かの気配が……」
    ギクッとしたワカウカメが小声でワクムスビに言う。
    ワカウカメ「き…気付かれる前に驚かそう!いくよ!いっせーの…」
    ガサガサッ!と音がしたのは、巨大藁人形が飛び出したからではない。
    アメトリフネが見事、ワクムスビの居場所を一発で見つ出し、草をかき分けぬっと顔を覗かせたのだ。
    アメトリフネ「見つけたっ!!」
    ワクムスビ「ひぃっ!きゃぁーーー!!」
    ワカウカメ「ワクムスビ!?」
    タケミカヅチ「お。ワカウカメもいたのか」
    ワカウカメ「あ!」
    タケミカヅチ「ワクムスビの隠れ場所がよく分かったな、アメトリフネ」
    アメトリフネ「うん!草が揺れたのを見逃さなかったんだ」
    タケミカヅチ「こんなに暗いのに、すごいじゃないか」
    褒められ誇らしげなアメトリフネ。一方…逆に驚かされたワクムスビはしゃくりあげて泣いている。
    アメトリフネ「ご…ごめんよ、ワクムスビ。大丈夫…?」
    ワクムスビ「ひっく…ぐす…」
    ワカウカメ「あー…ここはあたしに任せて。二人は進んでくれ」
    ワカウカメ「アメノサグメも待ってると思うからさ!」
    タケミカヅチ「そうか…?少し心配だが…、先に進ませてもらうよ」
    ワカウカメ「ん。この先も気を付けてな」
    ワカウカメは二人を送り出す。なんて言ったって、この後に本命ペアが来るのだから。今の内に、ワクムスビの折れた心を修復しなければ。
    いまだに鼻をすすっているワクムスビを励まそうと口を開いた直後、こちらへ近づいてくる足音が聞こえてきた。
    ワカウカメ「う…嘘!?もう、スセリヒメたちが…!?とりあえず隠れよう!」
    ワクムスビ「ぐすっ…はい…っ」
    二人が隠れてすぐ、あなたとオオクニヌシとスセリヒメが姿を現した。息を潜めるワカウカメ。しかし、ワクムスビは……。
    スセリヒメ「…ねぇ、何か変な声が聞こえない?」
    オオクニヌシ「声?」
    スセリヒメ「耳を澄ませてみて……」
    オオクニヌシ「…この声は…」
    スセリヒメ「……女の人の、すすり泣く声……?」
    ???「ぐすっ……ぐすっ……うぅぅ……」
    オオクニヌシ「もしかして…幽霊でございますか…!?」
    スセリヒメ「いいえ!よく聞いて……!」
    ???「ぐすっ……ひっく……怖いですぅ……暗いですぅ……」
    オオクニヌシ「この声は……」
    スセリヒメ「ワクムスビ…?」
    ワカウカメ「…これ以上ごまかすことは難しそうだな」
    オオクニヌシ「おや、ワカウカメ殿ではありませぬか!」
    ワカウカメ「皆…ごめんよ。あたしはここまでみたいだ。…後は頼んだよ」
    ワカウカメは空を仰ぎ、最期の言葉を残した。まるで今生の別れかのように…。
    二番手の仕掛けも失敗に終わった。さて……続く三番手は、アメノウズメとサルタヒコ。
    アメノウズメ「サルタヒコ~。ワカウカメとワクムスビも失敗しちゃったって…」
    サルタヒコ「そのようだな」
    アメノウズメ「アタシたちは成功させないとね!」
    サルタヒコ「ああ」
    アメノウズメ「…あ!来たよ!ヤソガミとヤガミヒメだ…」
    サルタヒコ「…準備をしよう」
    タカミムスビに導かれ、二人は現れた。
    タカミムスビ「ヤガミヒメ、大丈夫か…?」
    ヤガミヒメ「だ…大丈夫です…」
    ヤソガミ「もしも無理だと思ったらすぐに言ってくれ。棄権をしても大丈夫だと聞いている」
    ヤガミヒメ「はい…ありがとうございます」
    怖がりながらも、なんとか微笑を浮かべる彼女。その健気な姿に、ヤソガミは心を打たれる。
    ヤソガミ「なんと慎ましいんだ…。守りたい、この笑顔…」
    タカミムスビ「…ヤソガミはオオクニヌシと違い、率直でよいな」
    タカミムスビの先導が終わり、二人きりになる。ヤガミヒメが石畳へ足を踏み出し、恐る恐る歩き始めると…。どこからともなく、おどろおどろしい音楽が……。
    道の奥、暗闇から近付いてくる怪しい動きの生き物…。その不気味さにぞっとして、ヤガミヒメはまた悲鳴を上げた。
    ヤソガミがヤガミヒメを守ろうと前に立ちはだかり、謎の生き物に声を掛ける。ヤソガミ「…なんだっ、その怪しい動きは…!」
    彼の声に答えるように、暗闇から拍手が聞こえ始める。
    ヤソガミ「何故…暗闇から拍手が…?」
    サルタヒコ「…素晴らしい!なんと素晴らしい踊りなんだ!」
    アメノウズメ「ありがとー!」
    ヤソガミ「…!?」
    アメノウズメ「サルタヒコの音楽も、すっごくよかったよ~!」
    サルタヒコ「アメノウズメの踊りがあってこそだ。いやはや…いいものを見せてもらった…」
    ヤガミヒメ「あ…アメノウズメちゃん…?」
    アメノウズメ「そうだよ!アタシだよっ。ヤガミヒメ、いい反応をありがとう~!」
    笑顔で飛び跳ねるアメノウズメと、その隣で感動しているサルタヒコ。その様子にほっこり和んでいるヤガミヒメ。
    ヤソガミ「…何だこの空気は…」
    タカミムスビ「ああっとーー!アメノウズメとサルタヒコ、ありがとう。いい踊りだったよ!」
    アメノウズメ「でしょっ!」
    タカミムスビ「それでは、次に行こう。ヤソガミ、ヤガミヒメ」
    ヤガミヒメ「は、はい…。お二人とも…それでは……」
    サルタヒコ「…ああ」
    こっそり二人の様子を見守っていたタカミムスビが、ナイスタイミングで飛び出てくる。タカミムスビは、ヤソガミとヤガミヒメの背を押し、先へと進ませる。
    その途中、振り返ってサルタヒコに小声で伝える。
    タカミムスビ「拍手は、控えた方がいい…検討してくれ」
    サルタヒコはしっかりと頷いた。しかし…タカミムスビの思いが本当に伝わったか否か…。その答えは、次のペアが現れた時に明らかになる。
    タケミカヅチとアメトリフネが現れ、また先程同様におどろおどろしい音楽が流れる。
    そしてアメノウズメが不気味な踊りを披露し始めると……。
    パチパチパチパチ!
    サルタヒコ「…やはり素晴らしい!不気味さがとてもよく表現されている」
    アメノウズメ「ありがとうっ!」
    タケミカヅチ「おお、この場ではアメノウズメの踊りを楽しめるのか」
    アメトリフネ「へー!肝試しって、すごいや!もっと色んな踊りをみせてくれよ!」
    アメノウズメ「えへへっ、そしたら次は何を踊ろうかな…」
    アメノサグメ「ちょ、ちょっと…!?驚かし終わったなら、次に行かないといけません!」
    またしても先導役が仕事をする。まだ踊りを見たいとごねる参加者ペアの二人を先へと進ませる。
    そしてやはりアメノサグメも、サルタヒコへ言うのだ。
    アメノサグメ「…もうっ、次は拍手したら駄目ですからね!」
    彼らが去って暫くすると、あなたと、最後のペアがやってきた。
    オオクニヌシ「この辺りにも何か仕掛けが…」
    スセリヒメ「そうね…見るからに怪しいわ」
    オオクニヌシ「しかし安心してください。どんな試練も乗り越えてみせまする」
    ヒュ~…ドロドロドロ……。
    オオクニヌシ「むむっ。何やら怪しい音楽が…」
    スセリヒメ「…!あ、あれはっ」
    オオクニヌシ「…なんという動き!恐怖を煽る…恐ろしい動き…!」
    スセリヒメ「…わ、きゃっ……」
    謎の動く物体が近付いてくる。驚いたスセリヒメが悲鳴をあげようとした直後。
    パチパチパチパチ!
    サルタヒコ「…アメノウズメの踊りは…最高だ!ああ…居ても立っても居られない」
    アメノウズメ「ありがとう~!」
    オオクニヌシ「これはこれは、アメノウズメ殿でございましたか。なんとも素敵な踊りで!」
    アメノウズメ「サルタヒコの音楽がいいから、張り切って踊っちゃった!」
    会話が盛り上がる。皆とても楽しそうだ。談笑する様子につい和んだが……チクリチクリと何かが痛い。あなたに刺さるもの…。それは、スセリヒメの視線だ。
    あなたは自分の役目を思い出し、オオクニヌシとスセリヒメを次の場所へと先導する。
    去る三人に向かって元気よく手を振るのはアメノウズメ。
    アメノウズメ「ふ~っ、いっぱい踊れて楽しかったっ!サルタヒコありがとう!」
    サルタヒコ「…こちらこそ。間近でアメノウズメの踊りを見れて…光栄だった」
    アメノウズメ「えへへ、今度は一緒に踊りたいね!」
    驚かしは失敗こそしたが…、仲が深まった二人なのであった。
    その頃、最初のペア、ヤソガミとヤガミヒメは次の場所へたどり着いていた。タカミムスビは彼らに道だけ教え、姿を消す。
    二人は暗い川沿いを歩く。夜の川はなんとも不気味だ。ほとりに立っているしだれ柳が風で揺れるたび、ヤガミヒメは肩を跳ねさせる。
    ガミヒメ「ご…ごめんなさい…。こんなに怖がってしまって…」
    ヤソガミ「いやいい、気にするな」
    先程からなんと可愛らしいんだとしか思っていない問題ない…とまでは口に出せなかったヤソガミ。代わりに、夜道を怖がる彼女の肩をそっと抱き寄せた。
    ザザァ…ザザァ…。柳の揺れる音はまるでさざ波の音のようだった。ふと、ヤガミヒメは前方に立つ何かの影に気が付いた。
    ヤガミヒメ「あれは…」
    ヤソガミ「まさか…」
    ヤガミヒメ「ひゃっ……よ、妖怪です…!!」
    ???「食べちゃうわよぉ」
    ???「化かすよぉ」
    ヤガミヒメ「きゃあっ!食べないでください~…!」
    ヤガミヒメ達の前に立ちはだかったのは、河童と化け猫だった。へなへなと腰を抜かしそうになるヤガミヒメをヤソガミが支える。
    ヤソガミ「くっ…本物と見間違える程のクオリティだな…!」
    どこからどうみても、河童と化け猫である。
    ヤソガミ「…ヤガミヒメ、二人の間を突っ切ろう!歩けるか?」
    ヤガミヒメ「はわわ……」
    ヤソガミ「…よしわかった。目を瞑っててくれっ」
    ヤソガミはヤガミヒメをおんぶし、河童と化け猫の間を抜ける。その間、ヤガミヒメは従順にぎゅうと目を瞑っていた。
    彼らが去り、その場に残された河童と化け猫。河童の方から満足げな笑い声が聞こえてくる。
    トヨタマヒメ「ふふふ!いいじゃない、この驚かし方!」
    タマヨリヒメ「うまくいったね」
    トヨタマヒメ「タマヨリヒメが作った、この妖怪着ぐるみのおかげよ」
    河童は機嫌良さそうにくるくる回り、自分の格好に視線を落とす。そんな楽しそうな姉の姿を見て、タマヨリヒメも着ぐるみの中で微笑んだ。
    タマヨリヒメ「…あっ。おねえ、次のペアがそろそろ来るみたい」
    トヨタマヒメ「そうね!またさっきの場所に隠れるわよ」
    タマヨリヒメ「うん」
    そして二人が隠れてから、タケミカヅチとアメノトリフネが現れた。
    タケミカヅチ「この辺は涼しくていいな」
    アメノトリフネ「きっと水辺が近いからだ!」
    タケミカヅチ「だな。間違いない」
    夜の散歩を楽しむような会話をしながら、川のほとりを歩く二人。その二人の前に…例の妖怪が立ちはだかった。
    トヨタマヒメ「食べちゃうわよぉ」
    タマヨリヒメ「化かすよぉ」
    タケミカヅチ「おっ」
    アメノトリフネ「…!!」
    仕掛け役の二人はノリノリでそれぞれの妖怪になりきり、タケミカヅチとアメノトリフネを驚かそうとする。
    トヨタマヒメ「早く立ち去らないと、食べちゃうわよぉ」
    アメノトリフネ「それはおかしい!河童はきゅうりしか食べないんだよ!」
    トヨタマヒメ「えっ…」
    トヨタマヒメ「そ、そんなことはどうだっていいのよ!いいから怖がりなさいよ!」
    アメノトリフネ「うむむぅ~?」
    タマヨリヒメ「お、おねえ…」
    アメノトリフネ「あれ?タケミカヅチの旦那…何か聞こえるよ」
    タケミカヅチ「ん?この音は…ペチペチいっているが…」
    アメノトリフネ「まさしく!海洋生物の尾びれが地面を打つ音のようだ…。ペチペチ、ペチペチと!」
    トヨタマヒメ「お…尾びれの話はしないでよ!」
    タマヨリヒメ「おねえ…、ば…ばれちゃうよ」
    アメノトリフネ「あ!とうとうみつけたぞー!あの河童、尾びれがついてる!やっぱり河童じゃない!」
    その言葉でついにカチンときたトヨタマヒメ。勢いよく妖怪着ぐるみを脱ぎ去って、素の姿を暴露してしまう。
    トヨタマヒメ「ちょっと!聞いてたらさっきから何よっ。尾びれのある河童だっているんだから!」
    アメノトリフネ「むむ?どこに?」
    トヨタマヒメ「ここによ!」
    もうこうなってしまっては取り返しがつかない。化け猫のタマヨリヒメも着ぐるみを脱ぎ、トヨタマヒメを宥めようとする。
    タマヨリヒメ「おねえの尻尾は可愛いよ。だからそんなに怒らないで…?」
    トヨタマヒメ「もう、そんなこと言って…騙されないわよ」
    タマヨリヒメ「本当のことなんだけどな」
    アメノトリフネ「確かに、その尻尾は可愛いと思うよっ!」
    タケミカヅチ「同感だ。チャームポイント、というものではないか?」
    トヨタマヒメ「えっ」
    そこまで褒められると、さすがに言い返す気も失せるトヨタマヒメ。うぐ…と言葉を飲み込む。
    トヨタマヒメ「皆して…あたしのことを褒めたって、何もいいことないんだからねっ」
    トヨタマヒメは、ぷいっとそっぽを向く。彼女の耳が仄かに赤らんでいるのを見て、タマヨリヒメは優しく笑った。
    タケミカヅチ「にしても立派な衣装だな。タマヨリヒメが作ったのか」
    タマヨリヒメ「うん。力作だよ」
    タケミカヅチ「本当に器用だな」
    アメノトリフネ「今度、アタイにも裁縫を教えてくれないかい?」
    タマヨリヒメ「もちろん、喜んで」
    オオクニヌシ「……ややっ!皆、集まってどうしましたか」
    スセリヒメ「…あれ?タケミカヅチとアメノトリフネ?」
    トヨタマヒメ「…!!」
    タマヨリヒメ「え、ええと…こんばんは…」
    仕掛け役の姉妹二人は、しどろもどろ答えつつ、あなたの方を見る。
    そこであなたは、自分がしくじったことに気付いた。オオクニヌシとスセリヒメのペアが、四番目の仕掛け場所に接近していることを伝え忘れていた。
    オオクニヌシ「もしかしてまた新たな敵が、ここに出現するのでございますか?」
    スセリヒメ「多分…?どうなのかしら」
    あなたは、ここは休憩地点です、と二人に伝える。もうこう言うしかない。
    アメノトリフネ「そうなのかい?だってさっきここで…」
    トヨタマヒメ「そうそう!お茶があるのよ。飲んでいくでしょ?飲むわよね。飲んでいきなさいよ、全員」
    タマヨリヒメが準備よく湯飲みを用意し始める。さすが姉妹、意思の疎通が出来ている。
    オオクニヌシ「なるほど、これからもっと過酷な訓練が待ち受けているのでございますね!今の内に体力回復しましょう、スセリヒメ殿!」
    スセリヒメ「そ…そうね。何はともあれお茶は美味しそうだわ」
    そんなこんなで、彼らは束の間の休息を楽しんだ。
    一方……。草陰でワナワナと震える神が…
    スサノオノミコト「なんだあれは…。一体全体どういうことなんだ。スセリヒメの可愛いリアクションはいつになったら見れるのだ!」
    スサノオノミコト「きゃあっ、とか、はわわ、とか、ふぇぇ、とか…言わないのか!?」
    アメノミナカヌシ「フフ、面白ひ御冗談を」
    取り乱しているスサノオノミコトの隣でアメノミナカヌシは飄々としている。
    スサノオノミコト「ええい…待ちきれん…。いつになったらスセリヒメの驚いた反応が見れるんだ…」
    現状に対し、怒りが湧き始めるスサノオノミコト。スサノオノミコトの瘴気が濃くなり、それは少しずつ周辺に影響を及ぼし始めていた…
    後続のペアたちがもやはグダグダになりかけているとはつゆ知らず。肝試し最優秀ペアのヤソガミとヤガミヒメは五番目の仕掛けの場所へと辿り着いていた。
    イナリのお守りのおかげで他ペアの状況がわかっているタカミムスビは苦笑いを浮かべる。
    タカミムスビ「本当に…貴方たち二人は手のかからない優秀なペアだよ」
    ヤソガミ「…?何の話だ?」
    タカミムスビ「ああ…独り言だ。気にしないでくれ」
    先導役のタカミムスビは離れ、またヤソガミとヤガミヒメの二人きりになる。確かこの辺りは…沼があったはずだ、とヤソガミは考えていた。少し湿度も高い気がする。
    怯えたヤガミヒメが沼に足を踏み入れてしまわないよう、細心の注意を払わなければ…と決意した直後。聞こえてきたのは、ヒキガエルの鳴き声だった。
    ヤガミヒメ「わ…ここにはカエルさんが…いるんですね」
    ヤソガミ「そのようだな」
    ヤガミヒメ「気を付けて、進まないと……」
    二人が話している間にもヒキガエルは鳴き続けている。そして恐ろしいことに…その数は徐々に増えていった。
    ヤソガミ「これは…!?」
    ヤガミヒメ「きゃあ…!」
    互いの声が聞こえなくなるほどのカエルの合唱。一体、何匹のヒキガエルに囲まれてしまっているのか、と考えたくないほどの大合唱。
    ヤソガミ「この量のヒキガエルに襲われたらまずい…行こう、ヤガミヒメ」
    ヤガミヒメ「すんっ…ぐす…はい…」
    大きな音に驚いてしまったヤガミヒメは涙目だ。ヤソガミの服を掴み、必死に泣くのを堪えている。その健気な姿に、ヤソガミはまた心揺さぶられるのだった。
    ペアが去ってからクエビコとタニグクが顔を出す。
    クエビコ「作戦は成功だね」
    タニグク「よかった!あとでヒキガエルたちを褒めなくちゃ」
    クエビコ「次は…タケミカヅチとアメノトリフネのペアか」
    タニグク「うん!スセリヒメたちには四番目の仕掛け地点で、少し待機してもらってるみたいだよ」
    クエビコ「そうか。ふふ…ここでは彼らにも驚いてもらうよ」
    自信たっぷりに笑みを浮かべるクエビコ。彼は、いわば驚かしのエキスパートだ。自らの誇りに掛けても、彼らを驚かせてみせる!そう意気込み、次のペアの登場を待った。
    そして…タケミカヅチとアメノトリフネのペアが現れてから、数分後…。
    アメノトリフネ「タケミカヅチの旦那!こっちにもいたよ!」
    タケミカヅチ「ああ、こっちでも見つけた」
    アメノトリフネ「こんなにもカエルが大量発生しているなんて、珍しいねぇ!」
    辺りにいたカエルたちを発見、そして捕獲し始める二人の姿が、そこにはあった。逃げ惑うカエル、追うアメノトリフネ。
    むしろ鳴いたら掴まってしまう、と悟ったカエルたちは鳴くのをやめた。唯一聞こえてくるのは、掴まった直後の無念の鳴き声のみ。ゲコ、と。
    クエビコとタニグクは、その光景を茫然と眺めていた。
    クエビコ「…あの二人、ここをもぐら叩き会場…もといカエル叩き会場だと勘違いしてない?」
    タニグク「カ…カエルたちが……」
    クエビコ「ごめん、タニグク…。俺のアイディアのせいでカエルたちが危険な目にあってしまって…」
    タニグク「ううん!クエビコは悪くないよ。悪いのは、肝試しクラッシャーのあの二人だから…」
    哀愁漂うクエビコとタニグクは、もう驚かすのを諦めて姿を現わそうと腰を上げる。…偶然にも、それと同時に大きく草が揺れた。
    ガサガサ!!
    ヤソガミ「魔神だ!」
    オオクニヌシ「モンスターでござりまする!!」
    先に進んだはずのヤソガミペア。それから、これから来るはずだったオオクニヌシペア。緊迫した様子で双方が同時に現れる。
    ヤソガミ「オ、オオクニヌシ!?タイミングが悪すぎるぞ!」
    オオクニヌシ「ヤソガミ殿!すまぬ、撒ききれなかった…!」
    ヤソガミ「大体お前はいつも…!」
    スセリヒメ「喧嘩は後にして!今は敵を倒さないと!」
    タケミカヅチ「ああ、なにやら事件のようだ。私たちも加勢しよう、トリフネ」
    アメノトリフネ「わかった!皆を守らないと!」
    戦闘が始まろうとしている。オオクニヌシたちは戦闘態勢に入る。草陰から飛び出した敵が、彼らに襲い掛かった!
    (ボス戦)

第二幕 ボス

牛鬼・納涼
牛鬼・納涼.jpg
HP1000
報酬[お化け]風神の涙ステッキ(赤)
遭遇時【第二幕】エリアボス出現!
撃破時牛鬼・納涼を討伐した!

第三幕

エリア名画像行動経験ジェムその他
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
  • 45 +15~16 +15~30

第三幕 台詞

  • 【第三幕】
    戦闘が無事に終わった。皆、安堵の表情を浮かべている。お守りを持っている神たちの脳内にイナリの声が響く。
    イナリ「大丈夫ですか…!?」
    タカミムスビ「ああ、無事だ。しかし、この場所に魔神が現れるとは…」
    スクナビコナ「どこかで、何かよくないことが起こっているんじゃない?」
    イナリ「可能性はありますね」
    スクナビコナ「…今日はもう、中止にしない?このまま続けて、また魔神が現れたらと思うと…」
    イナリ「…そうですね」
    アメノサグメ「それに、もう大分グダグダですからね…。も~…せっかく、男女が親密になる瞬間を見れると思ったのにっ」
    タカミムスビ「はは…そちらのペアではハードルが高そうだ…」
    運営陣の二人が企画中止の方向で話を進めていると、どこからともなく脳内から笑い声が聞こえてきた。
    雷神「はーっはっは。皆。最後の仕掛け役、俺のことを忘れているやろ!」
    風神「雷神やないか。どないしたん」
    雷神「俺が…この空気をぶち壊してみせるで」
    風神「頼むから空気は読んでな?」
    イナリ「雷神、何をしようとし……」
    イナリの言葉を遮るように、雷神がいきおいよく草むらから現れる。
    雷神「観念しぃや!スセリヒメ~!」
    スセリヒメ「…えっ…!?」
    雷神「アンタのことを、さらうでー!」
    オオクニヌシ「スセリヒメ殿!後ろでござります!」
    火車の格好をした雷神が、悪者っぽい顔をして登場する。
    雷神「スセリヒメを取り戻したかったら、俺のことを倒さなあかんで!…って、あわわわ、どわぁっ!?」
    スセリヒメを捕まえようとした雷神だが…。運悪く木の根に足を引っかけて体のバランスを崩した。
    ドターン!
    雷神「あいたたたた…。…ん?これは柔らかい…」
    スセリヒメ「どっ、どこを触ってるの…!?」
    雷神「……ハッ!!」
    雷神は倒れた拍子にスセリヒメに抱き着いてしまっていた…。とんでもない事態に、周りの神々は青ざめる。
    オオクニヌシ「スセリヒメ殿、お怪我は…!」
    スセリヒメ「…オオクニヌシ」
    オオクニヌシ「む?」
    スセリヒメ「雷神は、悪役のようよ。…こてんぱんにやっつけちゃいましょう」
    オオクニヌシ「………承知!」
    雷神「えぇっ!?ちょっ、ちょい待っ…」
    スセリヒメ「問答無用よ…!」
    …こうなればもう止められない。周りの神々とあなたは、彼らの戦いを見守るしかなかった…。
    (ボス戦)

第三幕 ボス

[火車]雷神
[火車]雷神.jpg
HP2000
報酬[火車]雷神の解放石(赤)
遭遇時【第三幕】エリアボス出現!
撃破時[火車]雷神を討伐した!

第四幕

エリア名画像行動経験ジェムその他
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
  • 50 +16~17 +16~32

第四幕 台詞

  • 【第四幕】
    スサノオノミコト「何なんだあれは…!」
    一連の顛末を草陰から見ていた某父は怒り心頭で、わなわなと拳を震わせていた。
    スサノオノミコト「スセリヒメの可愛い反応を引き出すどころか、怒らせているではないか!」
    アメノミナカヌシ「フム…これが波乱万丈といふもの」
    スサノオノミコトの隣で、アメノミナカヌシは緩く握った拳を顎に添え何か考えを巡らせていた。
    そのアメノミナカヌシの様子には気にも留めず、スサノオノミコトは熱心にスセリヒメたちの様子を見つめていた。
    スサノオノミコト「企画が上手くいっていないのに、皆あのように反省の色のひとつもないとは…」
    スサノオノミコト「すっかり気が抜けて談笑まで始めているじゃないか!俺も混ざりたいぞ…くっ…」
    怒りと羨望でまとまらない独り言を漏らすスサノオノミコト。
    スサノオノミコトから発する瘴気は強くなる一方で、皆の知らない所でモンスターや魔神への影響はどんどんと悪化していた。
    それを知ってか知らずか…いや、恐らく知った上でアメノミナカヌシは、ようやく閃いたと言いたげに笑みを深めた。
    アメノミナカヌシ「…小生思ふに、スサノオ自ら物語を紡ゐでみては?」
    スサノオノミコト「つまり…俺が企画の進行をするのはどうか、と?」
    アメノミナカヌシ「如何にも」
    スサノオノミコトは、苛立っていた表情を徐々に変容させ、最終的に使命感に駆られた堂々とした笑みを浮かべた。
    スサノオノミコト「俺がぁ!手本をぉ!見せてぇ!やるぅ!」
    悲しきかな。やはりこの父、暴走せずにはいられないのである。
    スセリヒメの可愛い反応が見たいという欲望に支配されたスサノオノミコトは魔に堕ち、周辺の瘴気はますます濃くなっていくのであった。
    場所は変わり、ゴール目前まで来たヤソガミとヤガミヒメペア。
    一旦企画はグダグダになったものの、とりあえず3ペアともゴールまでたどり着こうという結論に落ち着いた。
    もはや先導役もない。ただその暗い夜道をまっすぐ行けばゴールだから、となんとも雑な指示を受けて歩いている。
    この様子じゃもう脅かし役もいないのだろう、と察しているヤソガミ。
    ヤソガミ「…ヤガミヒメ?」
    ヤガミヒメ「はっ、はい…!」
    名を呼ばれだけでビクッと肩を跳ねさせるヤガミヒメ。
    彼女は暗いのが怖いのか、怯えきっていた。わずかな月明かりを受け、暗がりでキラッと光る涙目。
    ヤソガミは正直この企画はグダグダ過ぎて呆れてはいた。しかし、ヤガミヒメのこの愛らしい姿を一番近くで見れたことに関しては、感謝しかなかった。
    ヤソガミ「もう少しこうしていたいところだな…」
    ヤガミヒメ「えっ…!そ、それは…困り…ます…」
    ヤソガミ「ふっ、そうだな…すまなかった」
    ヤソガミ「…ん?もしかしてあそこがゴールでは?」
    ヤガミヒメ「…!本当ですね…明かりが見えます…」
    ヤソガミ「では行こうか」
    ヤガミヒメ「は…はい…!」
    ゴールが見えて安心したのか、ヤガミヒメは少し小走りになる。その姿を微笑ましく思いながら、優しげな視線を向けるヤソガミだったが…。
    ヤソガミ「…!ヤガミヒメッッ!!」
    ヤガミヒメ「…?何が……、…きゃっ…!」
    ヤソガミはヤガミヒメを庇うよう抱き締め、二人はそばの草むらへと倒れこむ。
    ヤソガミ「怪我は…!?」
    ヤガミヒメ「だっ…大丈夫…です…。今…何が…?」
    ヤソガミ「襲撃だ!モンスターが現れた!」
    ヤガミヒメ「…そ…そんな…!…あっ…ヤ、ヤソガミさん…手に怪我を…」
    ヤソガミ「掠り傷だ、気にするな」
    ヤソガミ「それよりも今はこいつを倒さなければならない…!ヤガミヒメ!急いで後ろへ隠れろ!」
    これは企画の一環ではない。モンスターの強い殺気を受けて、ヤソガミは確信していた。
    こいつはここで倒さなければ。そう覚悟を決め、ヤソガミは戦闘態勢に入った。
    ゴールへ向かう3ペアの順は、当初の予定通りだった。
    最初がヤソガミとヤガミヒメのペア。次にタケミカヅチとアメノトリフネのペア。最後が、オオクニヌシとスセリヒメのペア。
    一番後ろのオオクニヌシとスセリヒメのペアも、周囲の異常を察していた。
    このペアだけは、二人の様子を逐一報告するために先導役のあなたも共に歩いていた。
    スセリヒメ「…辺りの様子がおかしい」
    オオクニヌシ「はい。気を付けて進まなくては」
    あなたも警戒して歩いていたが、進行方向から何やらただならぬ物音が聞こえてくる。
    これは、タケミカヅチたちの声ではないか?とあなたがスセリヒメに伝えると、彼女は目を丸くしてぱっと駆け出した。
    スセリヒメ「もしかして…!彼らのもとに、魔神が現れたのかも!」
    あなたたちから少し離れた場所で、カキン!カキン!と戦闘に伴う金属が鳴り響いていた。
    スセリヒメの読み通り、タケミカヅチとアメノトリフネは、突如として現れた魔神と戦闘していたのだった。
    タケミカヅチ「大丈夫か、トリフネ!」
    アメノトリフネ「余裕!…って程でもないけど、なんとか持ちこたえてるよ!ずっとこのままだとマズそうだけど…」
    タケミカヅチ「そうだな。隙を見て一旦引いて……」
    苦し紛れにタケミカヅチが策を口にした直後、暗がりの中から駆け寄ってくる神たちが居た。
    スセリヒメ「二人とも、無事!?」
    アメノトリフネ「スセリヒメだ!」
    オオクニヌシ「助太刀いたしまする」
    タケミカヅチ「おお、これは頼もしい!」
    あなたも皆と共に戦闘態勢に入る。あなたとオオクニヌシは目で合図し、陣形を整えた。
    オオクニヌシ「悪しき魔神よ!容赦はしません!いざ!尋常に勝負!」
    (ボス戦)

第四幕 ボス

鵺・納涼
鵺・納涼.jpg
HP5000
報酬[火車]雷神の涙ステッキ(赤)
遭遇時【第四幕】エリアボス出現!
撃破時鵺・納涼を討伐した!

第5

エリア名画像行動経験ジェムその他
エリア、章名等nodata-majin.gif-?+?~?+?~?--
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
-?+?~?+?~?
  • 55 +18~19 +18~36

第五幕 台詞

  • 【第五幕】
    魔神を退けることに成功し、ゴール地点へと辿り着いたスセリヒメたち。
    そこには他の神々もいたが、スセリヒメたちの帰還を祝福するムードではなかった。何かについて皆で議論し、ざわついていた。
    先頭を歩いていたペアももう到着しており、ヤガミヒメがヤソガミの腕の怪我の手当をしているようであった。
    異様な雰囲気に、あなたたちはイナリのもとへ向かい今の状況を聞いた。
    イナリ「ああ…お帰りなさい。申し訳ありません、出迎えも出来ず…」
    スセリヒメ「何があったの?」
    スクナビコ「この地のモンスターや魔神が活性化しているんだ。瘴気が濃くなっているみたいでね」
    イナリ「肝試しの雰囲気作りのために、多少は瘴気を秘めた場所としてここを選びましたが…」
    イナリ「何故、ここまで瘴気が濃くなってしまったのか…」
    肝試し運営事務局として、少なからず責任を感じているようでイナリの獣耳はへたりと下がっていた。
    風神「そない気を落とさんでええって。イナリのせいやないやろ」
    雷神「原因は他にあるはずやな!何やろ~」
    風神「雷神が言うと何か気ぃ抜けるわ。黙っとき」
    雷神「理不尽ちゃう!?」
    皆があれやこれやと議論を重ねている最中、また新たな殺気。一斉に全員が警戒態勢になる。木の影から現れた魔神と対峙する神々。
    タケミカヅチ「くっ…諸悪の根源を絶たねば、埒が明かないな!」
    オオクニヌシ「ええ。しかしまずはこやつを倒さなければ」
    スセリヒメ「…!魔神が!ヤガミヒメの方へ!」
    アメノトリフネ「ええ!?ヤガミヒメー!逃げて!!」
    その声を聞き、はっとしたヤガミヒメ。魔神は一目散に彼女の方へ飛んでいく。ヤソガミが身を挺し彼女を守ろうと一歩踏み出す。
    今まさに、魔神が二人を襲おうとした直後。ヤガミヒメは目に涙をいっぱい溜めて悲鳴を上げた。
    ヤガミヒメ「ひっ…きゃあっ…!!」
    ……。……静寂。魔神の攻撃がピタリと止まった。そして突然、きゃっきゃと喜び始める魔神。
    ヤソガミ「……は?」
    神々たちの動きも止まり、皆の頭上には疑問符しか浮かんでいなかった。
    イナリ「何故……」
    スクナビコナ「……もしかして」
    勘づいたらしいスクナビコナが、ウカノミタマに耳打ちをする。
    ウカノミタマ「ふむ?どれ…試してみるのじゃ!」
    その呟きに反応し、次に魔神はウカノミタマの方へと飛び掛かった。
    それに合わせて、ウカノミタマはすぅと息を吸って、悲鳴を上げる。
    ウカノミタマ「きゃあぁ~!なのじゃ~!」
    すると、彼女のリアクションに合わせて魔神はまた攻撃を中断し、先程同様にきゃっきゃと喜びご満悦。
    オオクニヌシ「不思議でござりまする。本当は敵意がないのでしょうか?」
    スセリヒメ「…………」
    理由はないが、なんとなく嫌な予感がするスセリヒメ。そこへひらりと服裾をはためかせ現れたのはアメノミナカヌシ。
    アメノミナカヌシ「其の魔神、実に分かり易くて好いじゃあないか」
    スクナビコ「それってどういう意味?」
    アメノミナカヌシ「先ずは此の瘴気、スサノオのもので。娘の愛らしい姿を見れず痺れを切らしたらしい彼に、小生が助言をしたのだ。」
    アメノミナカヌシ『自ら物語を紡ゐでみては?』と」
    などと、悪びれなく言うこの神に対して一同は愕然とした。
    アメノサグメ「えっと、それってまず、スセリヒメの驚く姿を見れなかったスサノオ様が瘴気を発し始めて…」
    タカミムスビ「更に、アメノミナカヌシ様がそそのかして、その瘴気をますます濃くした…ということで合っているだろうか」
    アメノミナカヌシ「言ゐ方は好くないが、まぁ其の通り」
    クシナダヒメ「だから、そのスサノオさんの瘴気に当てられた魔神たちは、皆が驚く姿を見ると喜ぶってことなんだね…!」
    アメノミナカヌシ「御名答」
    すっかり事情が分かってしまい、スセリヒメは片手で頭を抱えてその場に倒れこむ。
    スセリヒメ「あぁ…もう…なんで…お父様はいつもいつも……」
    イナリ「そもそもスサノオノミコト様には、この計画は秘密にしていたはずですが…」
    イナリの言葉を聞きぎくりとするのはクシナダヒメ。過去の失態がバレる前に…と、サルタヒコの後ろにこそこそと隠れていた。
    アメノミナカヌシ「其れでは皆様、父が紡ぐ物語をどうぞお楽しみに――…」
    タカミムスビ「いやいや、待つんだ」
    アメノミナカヌシ「ぐぇ」
    風に舞うよう姿を消そうとしたアメノミナカヌシの首根っこを捕まえたのはタカミムスビ。
    タカミムスビ「こうなってしまっては、この地の収集がつかない。現に魔神が暴れている…見て見ぬふりは出来ない」

(ボス戦)

第5 ボス

 
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HP00
報酬 
遭遇時
撃破時

無限エリア 

エリア名画像行動経験ジェムその他
 nodata-majin.gif-25+25~40+100~500--