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時ノ欠片~第二章~ ストーリー

Last-modified: 2018-07-21 (土) 19:26:07

時ノ欠片プロローグ.jpg

※○○にはユーザー名が入ります

「○○様、こちらです〜!」

再び出現した空間の裂け目。
各地の神様たちと情報を共有した所、
以前出現した場所と同じ位置に現れた裂け目もあれば、
そうではない場所で確認できた裂け目もあるらしい。

あなたはナビィに案内され、森の中を進む。

「裂け目がどこに出現するのか、予想できたらいいのですが……」
「どういった条件で出現しているのかさっぱりです〜!」

ナビィの言うとおり、
裂け目の出現位置や条件がわかれば
こちらも対策を練りやすいのかもしれない。

「ここです!ほら、あそこに……」

以前、ナビィに背を押され訪れた明るい森。
そして、ナビィが指差す先――同じ位置に空間の裂け目がある。
裂け目の中に引きずり込まれてしまった記憶が呼び起こされ、
あなたは少しばかり冷や汗をかいた。

「近寄らなければ何もしてこないんですね……!」

空間の裂け目は、中の深い闇を覗かせている。
裂け目からは音も聞こえず、以前感じた嫌な寒気もある程度近寄らなければわからない。
やはり、中に入らなければ深い闇の向こう側を窺うことはできないようだ。

「また、この中に入るのですね……!」
「安心して下さい!ナビィもできる限りサポートします!」

ナビィのかけてくれる言葉が心強い。
彼女はぼそっと、あの子のことも知りたいですし……と付け加えた。
あの子とは、闇ナビィのことだろう。
裂け目の奥にある空間も謎が多いが、闇ナビィも謎が多い。

この裂け目を放置しておくと今居る世界に何が起きてしまうのか。
考えるだけでも身の毛がよだつ。
今、自分ができることはこの裂け目を知ること。そして次元を修復すること。

いくつも浮かぶ疑問や不安が少しでも解消される事を祈りながら、
あなたは裂け目に歩みを進める。

深い闇から、何者かが手招きしているように感じた。


幽幻ノ砂丘――夢幻ノ砂丘とは、感じる空気が違う。
どこか緊張し、張り詰めているような。

あなたはナビィと守護神を連れ、辺りを警戒しながら歩いていく。
足元から静かに、砂を踏む音が立つ。

突然、あなたは目の前に何者かの気配を感じて立ち止まった。
ナビィと守護神もまた、同じようであった。

『待ってたぜ、冒険者』

自分たちに声をかけてきた相手。
一目見て、その者のまとう力は明らかに異質なものだとあなたは肌で察した。
目の前に立つ何者かは、人間とも神とも違う存在。

「で、出ましたね!あなたは確か……」
『オレはヘレグ=クレプシード。前に名乗っただろ?』

ヘレグ=クレプシード。
以前夢幻ノ砂丘で遭遇したスヴェイ=クレプシードを弟と言っていた存在。
緊張感からか、ゴクリと生唾を飲む。

「ヘレグ…あなたは一体何者なのですか……?!」

果敢にもナビィはヘレグに問いかける。
震えてはいるものの、その眼差しは力強い。

『何者かって?ハハ……アンタらが一番よくわかってんじゃないの』
「こ、答えになってません〜!」
『そんな簡単に答えが出ちまったら面白くねぇだろ?』
「そうは言っても……!あなたは魔神なのですか?何が目的なんですか?」
『はーん?一度にどんだけ質問する気だよアンタ』

ヘレグはナビィの質問をかわし、へらへらと笑いながら口元をゆるめ、続ける。

『まぁ……一つ言えることは、アンタらの敵ってこった』

ヘレグの一言に呼応するように、ヘレグの持つ得物が眼光のようにギラリと輝く。
ここで負けるわけにはいかない。

『いいねぇ、そういう目。
楽しませてくれよ?○○さんよ』