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  2024-01-16 (火) 01:16:41
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最新の20件

森羅万象の教え

森羅万象の教えエリアデータ┃森羅万象の教え出現モンスター?┃森羅万象の教え出現魔神?┃のうりょうがちゃ?

イベント期間 †

????/??/?? ～ 10/10 15:00

情報提供フォーム †

復刻神、特効名や解放石、進化石のpt数等の情報をお待ちしております。

関連神様 †

• 通天教主
• 鴻鈞道人（覚醒）
• 鯀（覚醒）
• 元始天尊（ガチャ）
• 北斗星君・南斗星君（特攻）
• トウコツ
• 太公望
• 窮奇
• トウテツ

プロローグ †

其処は静寂。
場所は中国。深い森を超えた向こうにある秘境には、この国で一番の深さと透明度を誇る湖が広がっていた。海を知らぬ者が見たら、これが海かと間違える程の広大さだった。
湖を見守るように山々がそびえ立ち、水面には山の頂きが揺らめいていた。

湖には薄く霧が漂い、空は朝焼けで燃えていた。
東の空の地平線沿いの空の裾は赤い。
その美しすぎる赤で、一日の始まりを祝福している。しかし、空の天井は違う。深い青のままで、まだ眠りから覚めていないようだった。

今日という日を迎えるべきだったか、深い夢の世界に身を投じておくべきだったか。
どちらを選ぶべきだったか、答えがわかるのはいつも黄昏時になってからだ。
後戻りできない一日が始まってしまうからこそ、誰しも何かに執着してしまうのかもしれない。自らの理想や信念、もしくは恋人や師など。これもまた、執着するべきだったか、手放すべきだったか。どちらが正しかったのか…正解がわかるのは、黄昏時になってからなのだ。

今、この地では静かに異変が起きていた。

その違和感の始まりには、音がなかった。だから、ほとんどの神々が気付いていない。

朝焼けの空の下は、いつも通りの平和な景色ではなかった。
欠損しているのだ。

この湖の畔には、霧に紛れ、年中奇妙な笑みを浮かべている神がいるはずなのだ。
しかし、数日前からその姿が見えない。
風になびく包帯の端すら見かけない。

彼は、忽然と姿を消してしまった。

---

「……違う……」

「……そうじゃない……」

湖から山を越えて更に奥にある竹林には、質素な研究所が建っていた。建物に不必要な飾りや模様はない。色すらない。最低限の扉と窓。それから、あらゆる衝撃に耐えうることができる頑丈な壁。遊びを許さず無駄を排除した設計は、研究所の主の性格をそのまま表していた。

研究資料が溢れかえった一室で、黒髪を掻き上げ不服そうに独り言を呟いている者がいた。それが、研究所の主だった。

苛立ちを抑え込むように、室内を歩き回る。そして、自らの思考を整理するために止めどなく言葉を漏らしていた。

「……だから……」

「……あれは……」

自らの下唇を親指と人差し指で挟み、痛覚を刺激する。考え事をしている時の彼の癖である。尚、この癖は彼の無自覚によるものなので、指摘すると厄介なことになる…と弟子たちは知っていた。
そのため、彼は今日も自らの下唇を刺激し続け、思考に集中しているのだ。

彼は、部屋の中心で立ち止まった。

「…………」

「………これは、仕方がなかったんです」

「どうにも…ならなかったんだ……」

一人きりの部屋で、彼は弁解するように言う。
それは小さく、霧のような声だった。
その言葉に後悔の色は見られなかったが、焦燥感だけは滲んでいた。

彼は眉を顰め苦々しい顔をした。爪が立てられた下唇には、細くその痕が残ってしまっていた。

---

太陽は昇りきった。陽は地上を明るく照らし、すっかり昼になっていた。中国での探索をあらかた終えた○○は、次に向かう地のことを考えていた。

一度、日本へ戻ってもいいが、ｷﾞﾘｼｬの方へ足を運んでみるのもいいかもしれない。
まだまだ、出会わなければならない神々、暴かなければならない土地がある。これからの新しい出会いを思うと、胸が高鳴った。
冒険欲を掻き立てられ、今すぐにでも新たな地へ向かおう、と決心を固め歩いていたが…。

「ｸｿ！なんでだよ！」

聞こえてきたのは、元始天尊の声だった。

声がした方へ顔を向けると、苛立った様子で髪を掻きむしる元始天尊がいた。普段の毅然とした態度と違い、焦りが見られた。

○○は彼の様子が気になり、声を掛けた。声を掛けられた元始天尊は、一瞬はっとした表情を浮かべたが、○○であることに気付くとすぐに笑みを向けた。

「○○！どうした、今日にでも中国を発つって言ってなかったか？」

元始天尊は歩み寄り、○○の肩を豪快に叩く。少し痛いくらいの力だったために、思わず少しよろけてしまった。彼はその姿を見て笑ってから、今度は優しく○○の肩に手を置いた。

○○は、中国を発つ予定ではあるが元始天尊の様子が気になった、ということを素直に伝えた。

「なんだ、さっきの見てたのか」

元始天尊は、肩をすくめた。そして、何かを言いかけようとして止めて視線を逸らした。

彼のこの態度…。
あきらかに、様子がおかしい。

もしや何か事件が起きているのだろうか？

○○は心配になり、彼を見つめ伝えた。無理には聞かないが、もしも困っているなら力になりたい。と。

その言葉を聞きながら○○を見つめ返し、彼は何かを考えているようだった。
気まぐれで自己中、更には酒好きで女好きという欠点のｵﾝﾊﾟﾚｰﾄﾞな元始天尊だが、闡組の組長として能力は高い。
力は強く、頭の回転も速い。今もきっとありとあらゆる状況を想定し、それを踏まえた上で情報を開示するかどうかを考えているのだろう。

答えが出たようで、元始天尊はひとつ息を吐いた。

「…あんたのことを信頼して、この話をする。だから、他言無用な」

声は低くなり、先程までと雰囲気が変わる。
切れ長な瞳で○○を真剣に見つめる。

○○は頷き、彼の言葉に耳を傾けた。

元始天尊は、一瞬痛ましげに片瞳を顰めた。そして、重々しく唇を開いた。

「鴻鈞道人が、…居なくなっちまったんだ」

守護神ﾎﾞｰﾅｽ神一覧 †

下記神様を守護神にするとｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱのﾓﾝｽﾀｰや魔神を倒した時に手に入る混沌ptにﾎﾞｰﾅｽが付きますよ♪
～ｲﾍﾞﾝﾄ＆ｴﾘｱ神様～

通天教主：2,3,4倍
鴻鈞道人：4,4,4,4,4倍
鯀：5,5,5,6,7倍
北斗星君･南斗星君：2,2,2,2,3,3,4倍
ﾄｳｺﾂ：5,5,5,6倍
太公望：2,2,2,2,3倍

～ｶﾞﾁｬ神様～

元始天尊：15,17,20倍
窮奇：5,6,7倍
ﾄｳﾃﾂ：8,9,10倍

※ 数値は解放→1進化→2進化…の順となります。

神力とは †

ｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱ冒険時には「神力」を使用します。
「神力」の上限は「1500」となり

・時間経過(1分に[1]回復)
・ｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱ冒険時に「神力」を回復する冒険神技を使用
・神力不足時に表示されるﾍﾟｰｼﾞで協力ptを使用(行動力と併せ1日3回迄)
・神力不足時に表示されるﾍﾟｰｼﾞで回復ｱｲﾃﾑ使用

で回復できます。

消費神力はｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱの進行度により変動します。
また、「消費神力減少」の神技効果中は消費神力が減少します。

ｲﾍﾞﾝﾄのｺﾂ †

ｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱに出現するﾓﾝｽﾀｰや魔神等を討伐すると混沌ptが獲得出来ます！
また、ｻﾞｺﾓﾝｽﾀｰに3回連続で遭遇するとﾎﾞｰﾅｽﾓﾝｽﾀｰの気配が…
陰陽のﾋﾟｱｽはｲﾍﾞﾝﾄｴﾘｱのﾎﾞｰﾅｽﾓﾝｽﾀｰ、魔神、達成報酬等で獲得出来ます。
達成報酬やﾗﾝｷﾝｸﾞ入賞には守護神ﾎﾞｰﾅｽが必須です。また、魔神討伐時は貢献度順位が1位の時に多く混沌ptが獲得出来ますので, 守護神ﾎﾞｰﾅｽのある神様を守護神にしてｲﾍﾞﾝﾄに挑みましょう！

ご注意 †

・ｲﾍﾞﾝﾄpt【時ノ欠片】は通常ｴﾘｱで出現するｻﾞｺﾓﾝｽﾀｰや魔神等からは取得出来ません。
・時ノ欠片報酬は達成時自動的にﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄﾎﾞｯｸｽへ送付されます。
・消費行動力は毎歩変動するｴﾘｱがあります。
・魔神戦討伐成功時は貢献度順位により【時ノ欠片】を獲得できます。
・魔神戦討伐失敗時は【時ノ欠片】等報酬は獲得できません。
・魔神戦神技使用時の貢献ptは本ｲﾍﾞﾝﾄ中のみ【与ﾀﾞﾒｰｼﾞ量】にて変動致します。
・【時ノ欠片】獲得数は敵の種類やｴﾘｱ進行等により異なります。
・一部魔神は応援依頼を使えません。
・今回のｲﾍﾞﾝﾄで進化出来る神様の第2進化迄は11月30日ﾒﾝﾃﾅﾝｽ迄となります。
・ﾗﾝｷﾝｸﾞの集計は1日1回となります。
・ﾗﾝｷﾝｸﾞ発表及び,報酬の付与はｲﾍﾞﾝﾄ終了後を予定しております。
・特攻神技の効果は本ｲﾍﾞﾝﾄ中限定となります。

限定クエスト †

限定クエストへ?

ポイント報酬 †

報酬一覧
4混沌pt

ﾗｲﾄｴﾘｸｻｰ

行動力が少し回復する薬(神力不足画面で使用すると神力が150回復) ※本ｲﾍﾞﾝﾄ終了時に消滅

獲得済み
4444混沌pt

ﾗｲﾄｴﾘｸｻｰx2

行動力が少し回復する薬(神力不足画面で使用すると神力が150回復) ※本ｲﾍﾞﾝﾄ終了時に消滅

獲得済み
10004混沌pt

ﾗｲﾄｴﾘｸｻｰx3

行動力が少し回復する薬(神力不足画面で使用すると神力が150回復) ※本ｲﾍﾞﾝﾄ終了時に消滅

獲得済み
20004混沌pt

陰陽のﾋﾟｱｽx5

ｲﾍﾞﾝﾄ限定ｶﾞﾁｬを回すために必要なｱｲﾃﾑ。※本ｲﾍﾞﾝﾄ報酬受取期間終了時に消滅

獲得済み
30004混沌pt

陰陽のﾋﾟｱｽx10

ｲﾍﾞﾝﾄ限定ｶﾞﾁｬを回すために必要なｱｲﾃﾑ。※本ｲﾍﾞﾝﾄ報酬受取期間終了時に消滅

獲得済み
40004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽ

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

獲得済み
50004混沌pt

ﾗｲﾄｴﾘｸｻｰx4

行動力が少し回復する薬(神力不足画面で使用すると神力が150回復) ※本ｲﾍﾞﾝﾄ終了時に消滅

獲得済み
60004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽ

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

獲得済み
70004混沌pt

陰陽のﾋﾟｱｽx10

ｲﾍﾞﾝﾄ限定ｶﾞﾁｬを回すために必要なｱｲﾃﾑ。※本ｲﾍﾞﾝﾄ報酬受取期間終了時に消滅

獲得済み
80004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽ

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

獲得済み
90004混沌pt

陰陽のﾋﾟｱｽx20

ｲﾍﾞﾝﾄ限定ｶﾞﾁｬを回すために必要なｱｲﾃﾑ。※本ｲﾍﾞﾝﾄ報酬受取期間終了時に消滅

獲得済み
100004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

獲得済み
110004混沌pt

ﾗｲﾄｴﾘｸｻｰx5

行動力が少し回復する薬(神力不足画面で使用すると神力が150回復) ※本ｲﾍﾞﾝﾄ終了時に消滅

120004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

130004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

140004混沌pt

夢見鳥の髪飾り

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

150004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

160004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

170004混沌pt

夢見鳥の髪飾り

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

180004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

190004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx2

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

200004混沌pt

夢見鳥の髪飾り

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

220004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx3

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

240004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx3

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

260004混沌pt

夢見鳥の髪飾り

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

280004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx3

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

300004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx4

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

325004混沌pt

夢見鳥の髪飾りx2

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

350004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx4

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

375004混沌pt

太極図のﾋﾟｱｽx4

太極図を模したﾋﾟｱｽ。陰陽の力を併せ持つ。不思議と壊れない。

400004混沌pt

夢見鳥の髪飾りx3

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

425004混沌pt

歴史の饅頭

中国山脈ｴﾘｱの神様を覚醒させる為に必要なｱｲﾃﾑ

444444混沌pt

陰陽のﾋﾟｱｽx144

ｲﾍﾞﾝﾄ限定ｶﾞﾁｬを回すために必要なｱｲﾃﾑ。※本ｲﾍﾞﾝﾄ報酬受取期間終了時に消滅

475004混沌pt

喧噪の肉まん

中国竹林ｴﾘｱの神様を覚醒させる為に必要な果実

500004混沌pt

夢見鳥の髪飾りx5

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

750004混沌pt

夢見鳥の髪飾りx7

北斗星君･南斗星君の神具をﾓﾁｰﾌにした美しい髪飾り。不思議と壊れない

1000004混沌pt

誂え向きの丹薬

鴻鈞道人の丹薬。薬入れの中の丹薬は渾沌を模したような深い闇の色をしている。都合よく力を発揮せず、なんの力を持っているかすらよくわからない。不思議と壊れない

1250004混沌pt

誂え向きの丹薬x2

鴻鈞道人の丹薬。薬入れの中の丹薬は渾沌を模したような深い闇の色をしている。都合よく力を発揮せず、なんの力を持っているかすらよくわからない。不思議と壊れない

1500004混沌pt

誂え向きの丹薬x3

鴻鈞道人の丹薬。薬入れの中の丹薬は渾沌を模したような深い闇の色をしている。都合よく力を発揮せず、なんの力を持っているかすらよくわからない。不思議と壊れない

1750004混沌pt

誂え向きの丹薬x4

鴻鈞道人の丹薬。薬入れの中の丹薬は渾沌を模したような深い闇の色をしている。都合よく力を発揮せず、なんの力を持っているかすらよくわからない。不思議と壊れない

2000004混沌pt

天女のかんざしx4

地上に舞い降りた天女を村の男が見初め、送ったとされる牡丹の髪飾り。

2500004混沌pt

誂え向きの丹薬x4

鴻鈞道人の丹薬。薬入れの中の丹薬は渾沌を模したような深い闇の色をしている。都合よく力を発揮せず、なんの力を持っているかすらよくわからない。不思議と壊れない

3000004混沌pt

ﾅﾋﾞｨｺｲﾝ･中国＋＋(SSR確率30%)x4

ﾅﾋﾞｨの泉ｶﾞﾁｬで使える専用ｺｲﾝ。中国ｴﾘｱのSR以上の神装備が必ず当たる。SSRの確率30%

4444444混沌pt

覚醒宝珠・中国

中国のｶﾞﾁｬ神様を覚醒させるためのｱｲﾃﾑ

ﾗﾝｷﾝｸﾞ上位で豪華報酬獲得！？ †

1位～100位

符呪の羽織り
名のある術師が呪いを込めた羽織り。力あるものが羽織ると強力な呪いの力を行使することができるようになる。

101位～175位

ﾅﾋﾞｨｺｲﾝ･中国＋＋(SSR確率30%)
ﾅﾋﾞｨの泉ｶﾞﾁｬで使える専用ｺｲﾝ。中国ｴﾘｱのSR以上の神装備が必ず当たる。SSRの確率30%

176位～250位

通天教主の進化石(緑)
神の力が封印されている魔石
親密度MAX時
攻：1085 防：1315

251位～400位

覚醒ノ宝玉
ｱｲﾃﾑ交換所でｴﾘｱ覚醒ｱｲﾃﾑと交換できる

401位～600位

ｽﾍﾟﾙ強化の秘宝(SSR)
神装備のｽﾍﾟﾙLVがとても上がり易い素材 ※素材を強化しても効果は変わりません。

601位～1000位

絆の結晶(装備神様数開放)
神様達との絆の証。集めることで、神装備を装備できる神様数を増やすことができる。神々の真の力を引き出せるのは、神々と絆を結んだ冒険者だけ。

1001位～1500位

泉花の秘薬
ﾅﾋﾞｨの泉に咲く花で作られた、神装備力を開放する秘薬。開放のために飲まなければいけない数は様々だが、あまりおいしくない。

1501位～2500位

高級中国酒
親密度 1000 上昇！

限定アイテム交換所 †

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交換できるアイテム

限定ナビィショップ †

08月18日～08月30日 17:00

期間限定のお得なｾｯﾄです！冒険の役に立つものばかりですよ～！

商品一覧

マイページ会話（スマートフォン版のみ） †

想定よりも手こずってしまいましたな…。今すぐ研究所の方へ向かわなければ。
もしかして、その声は…つーちゃん！？つーちゃんなの！？
…、…ええ、そうですよ。何かありましたかな。
生き別れて数千年！ようやくきょーちゃんに会えるなんてぇ。感激！感動しちゃうわ。
期間を盛り過ぎですが、会うのはお久し振りですね。お元気でしたか…と聞くのは野暮ですな。
日々、刺激的だからね。若返っちゃったりしてるかも！やっぱりしてないかも。嘘です。
特にご用事がないのなら、私はこれで失礼します。師と言えどただの雑談は私の性に合わないのです。
研究の話だったらいいの？俺の混沌の話とかもどう？話題豊富だよ、俺！今ならよりどりみどり～。
…！研究の話は是非。拝聴させて頂きたく。
あ、蝶々だ。焼いて食べたら美味しいかなぁ？やっぱり焼くなら豚かなぁ？

ﾌﾟﾊ～！ようやく解放されたぜ！息苦しかった～！
あ、無事だったみたいだね｡おかえり、組長｡
太公望！迎えに来てくれたのか？ありがとな！
そういう訳じゃないけど…｡まぁいいや｡
元気そうだし、安心したよ｡
おうよ｡体が鈍ってしょうがねぇから、早速、魔神退治にでも行きてぇ気分だ！
いいんじゃないかな｡頑張ってね、行ってらっしゃい｡
僕はひと眠りしてこようかな…｡
まずはやっぱ山登ってみるか！よし、行くぞ、太公望！
え…｡僕は行かな…、わっ、…ほんっと強引なんだから…！

更新内容のお知らせより一部抜粋 †

エピローグ †

～森羅万象の教え～(ｴﾋﾟﾛｰｸﾞ)

鴻鈞道人「ｸﾞ…ｸﾞｧｧｧｧ……！」

力尽きた鴻鈞道人は、膝から崩れ落ちた。どさり、と地面に身体がぶつかる音が響く。

「や…やったか？」
「…ええ。終わったようですな」

元始天尊と通天教主は、二人とも肩で息をしていた。死闘を終え、ようやく安堵。○○も額の汗を拭い、胸を撫で下ろした。
元始天尊も脱力し地面へ腰を落とし、空を仰いだ。

「ﾎﾝｯﾄにこの師匠はよぉー！手間かけさせやがって！」
「…同意します。困った方ですよね」

通天教主はため息をつく。自らの頬についた泥汚れを手の甲で拭い、元始天尊の方に視線を向けた。

「ひどい有様ですな」
「ああ？」
「まるで嵐の中にでもいたかのよう」

通天教主の例え通り、元始天尊の姿は泥にまみれで、傷だらけだった。複雑な術式を操り、相手の動きを邪魔したり、遠距離攻撃を得意とする通天教主と、正反対の元始天尊。近距離攻撃を得意とし、他を寄せ付けない驚異的なﾊﾟﾜｰで相手を圧倒する。先程の死闘でもその戦闘ｽﾀｲﾙだった。
先程の戦いぶりを見ていた○○からすると、二人が協力して戦えば最強なのでは…と、思わざるを得ないのだが…。

「必死こいて戦ったっつうのに、その言い方はねぇんじゃねえのか？」
「事実を述べるのと、評価を下すことは似て非なるものです」
「どういう意味だよ！」
「泥まみれで汚らしい、という事実は何があろうと変わりません。実際に汚れているのですから」
「てめぇ！また汚ねぇって言いやがったな！？」

眉を釣り上げ通天教主の胸倉を掴む元始天尊。
あの戦闘の後でよくもまあ喧嘩する元気があるものだ…と?○○は些か感動もしたが、このままではよくない。○○は二人の間に割って入ろうとした。

しかし、通天教主は動じず冷静な眼差しを向け、言った。

「故に。例え汚らしくても、立派に成し遂げた、という評価に変わりはない、ということです」

• 通天教主の言葉を聞いて、目を見開いたのは元始天尊だけではなかった。○○も目をﾊﾟﾁｸﾘさせた。
  あの、通天教主が、元始天尊を褒めるとは。

「…………」
「何ですか、その顔は」
「いや…珍しいこともあるﾓﾝだな、って…」
「気が済んだなら手を離してもらえますかな」

呆然としている元始天尊に冷ややかな視線を向け、いまだに胸元を掴んでいる手を振り払う通天教主。元始天尊はすっかり調子を狂わされたようで、何とも言えない表情で後頭部を掻いていた。

二人の変化に、○○は思わず笑みを零す。二人に声をかけようとした直後、後ろから声が聞こえてきた。

「……うぅ………体が…痛い……」

鴻鈞道人が、目を覚ました。眉間を押さえながら上体を起こし、呻き声を漏らしている。
その声を聞くや否や、元始天尊と通天教主はすぐさま鴻鈞道人の元に駆け付ける。二人は彼の右左それぞれにしゃがみ込み片膝をつき、肩を支える。

「ご無事ですか」
「いつも通りのｹﾞｽ野郎に戻ったかよ」

二人が声を掛けると、鴻鈞道人は双方の顔を交互に見た。その一瞬で全てを悟ったのか、推測をしたのか、当てずっぽうなのかわからないが、鴻鈞道人はﾆﾔﾘと口角を上げた。

「…どうしちゃったの！大乱闘？怪我だらけだね！ﾋﾋﾋｯ！あはっ、ｱﾊﾊﾊ！」

不気味な笑みを浮かべﾆﾔﾆﾔしたかと思いきや、次の瞬間には腹を抱えて笑っている。間違いなく、いつもの鴻鈞道人に戻っていた。弟子の二人は、その気が狂った様子に逆に安心したようだ。元始天尊は鴻鈞道人の肩から手を離すと立ち上がった。

「無事そーだな。ったく、心配して損したぜ」
「そういうの、ﾂﾝﾃﾞﾚって言うんですよね。知ってます」
「ちげーわ！適当なこと言うんじゃねぇｹﾞｽ野郎がっ！」

からかう鴻鈞道人と、からかわれる元始天尊。それを呆れ気味に眺めている通天教主。微笑ましい光景だった。
彼らが騒がしくしていると、魔神を討伐し終わった四凶たちがやって来た。

---

「解決したらしいな！俺様が魔神をぶっ倒しまくったおかげだな！」
「はらへったー。めしー」
「少し待てよ。ﾎﾝﾄてめｪはそればっかりだな」

戦闘を終えた四凶、それから鯀と太公望の表情も心なしか和やかだった。恐らく、魔神を討伐し終えて安心したのだろう。
太公望は、元始天尊の傍に歩み寄り傷の手当てなどを始めた。鯀は四凶たちに絡まれ、悲鳴をあげていた。
そうこうしている内に、北斗星君と南斗星君も戻ってきた。

「全域から魔神の気配が完全に消え去ったよ！…僕、感動しちゃった！」
「ええ。中国の神々が協力し合う姿…素晴らしかったわね」
「皆、普段からあのくらい協力的だといいんですけど」
「太公望～水差すようなこと言うなよ～！」
「でっ…でも、本当…鴻鈞道人さんが正気に戻ってくれてよかったですぅ…」

鯀はﾋﾞｸﾋﾞｸしながら鴻鈞道人の方を見る。その視線に気付いた鴻鈞道人は薄ら笑みを浮かべながら、鯀との距離を縮める。至近距離で見つめられた鯀は、ﾋｯと悲鳴を飲み込む。

「正気？正気って何？狂気と同じ？ﾋﾋﾋｯ、鯀ﾁｬﾝは正気？？？」
「ひぃっ…す…っすみません！生意気なこと言って…すみませんんんん…！」
「ねぇねぇ～俺に教えてちょうだいよぉ？」
「わぁぁん！鴻鈞道人さんに教える…なんて…恐れ多いですぅ…！すみませんん～！」
「いじめるの、やめてやれよ…」

騒々しさに痺れを切らした窮奇が鯀の首根っこを引っ張り、鴻鈞道人から無理矢理引き剥がす。鯀が礼を言うと、それすら鬱陶しそうに睨み付ける窮奇。怯える鯀。そして、またいつの間にか喧嘩をし始めたらしい元始天尊と通天教主。事件は解決したが、彼らの日常は騒がしいままのようだ。

事件が解決したので、○○は思案した。さて、ではいつ頃中国を発とうか、と。
その思案顔に気付いたのか元始天尊は○○の肩に腕を回す。

「無理言って引き留めちまって悪かったな！あんたのおかげで助かったぜ。ありがとな！」

元始天尊は、満面の笑みを向ける。○○も笑みを返し、また中国を訪れた際には宜しく頼む、と伝えた。

これにて一件落着。
中国全土を揺るがす渾沌騒ぎは幕を下ろしたのであった。

…しかし気になることがあると言えば、ひとつ。全てが解決し飯がなんだ怪我なんだと皆が騒いでいる最中、鴻鈞道人は辺りを見回し言葉を漏らしていた。

「そういえば老君は、どこへ行った？」

鴻鈞道人のその言葉が聞こえていたのは、○○だけだった。○○は不思議に思い、鴻鈞道人の方を見た。

彼と、目と目が合った。

鴻鈞道人は○○が自分の方を見ることを、あらかじめ知っていたようだ。そして、顔に微笑を張り付けて言う。

「老君がね、来てたんだよ。珍しく」

老君、とは。○○は問おうとしたが、鴻鈞道人は通天教主たちの会話に混ざりに行ってしまった。
『老君』とは、誰なのか…？
その疑問が解決するのは、どうやらもっと先になりそうだ──…。

おしまい