奪還!キャメロット城 ストーリー
※○○にはユーザー名が入ります
この日はアーサーがケルトの神を呼び、
盛大にパーティーを行う大切な日。
アーサーは何日も前に手紙であなたの元へ招待状を送っており、
あなたもまたこのパーティーに参加することを決めていたため、足早にキャメロット城に向かった。
このパーティーは、ケルト地域内の様々な国に所属する神様達と親交を深め、ケルトの神同士の結束を強めるためのものだった。
お互いに助け合おうという裏表のない意思はまさにアーサーらしいとあなたは自然と顔が緩む。
案の定、あなたは早く到着しすぎたためにパーティーの準備に付き合い、
ようやくパーティーの開始と共にお手伝いから解放されることとなった。
あなたが辺りを見回すと、ケルト狭湾や妖精国の面々が目に入り、
その目線に気がついたクーフーリンやグラーニアが笑顔で手を振ってくれた。
「大勢集まってくれたことに感謝しよう!」
「今日はパーティーだ、心行くまで楽しんでいってくれ!」
アーサーの声が城内に響く。
やっとパーティーがはじまる……あなたは安堵し、どこか浮き足立っていた。
キャメロット城内の者達もまた、これから起きようとしていることなど誰も知る由もなかった。
○○やアーサーが華やかなパーティーを楽しんでいる頃。
城外では円卓の騎士と魔神とが戦いを繰り広げていた。
「まさか、この日を狙ってたんじゃないよな……?」
苦虫を噛み潰したような表情で円卓の騎士の一人――トリスタンが呟く。
「そのまさかかもしれねぇ。なんたって、ケルト中の神が集まってるんだからな」
トリスタンの呟きに答えるのは同じく円卓の騎士の一人ガウェイン。
彼は経験と信頼からアーサー直々に部隊長を任されていた。
「こういうときのためにオレたちがいるんじゃないですか。大丈夫ですって!」
明るい声色で答えるのもまた、城外警備にあてられた円卓の騎士の一人パーシヴァルだった。
「ランスロットとガラハッドは、共にアーサー様とグィネヴィア様の警護にあたっているんだろう?」
「そうなると二人を頼ることはできない……俺達で何とかしなければ」
トリスタンは敵を――いや、敵群を一瞥する。
倒しても倒してもきりがない程の魔物の波がキャメロット城へ押し寄せていたのだ。
「結構な数ですね。腕が鳴るってもんです!ねぇガウェインさん」
パーシヴァルは力試しと言わんばかりに、ぐっと自身の神具を握りなおす。
「……」
「えっと、ガウェインさん?」
パーシヴァルが答えのないガウェインの顔色を伺うと、彼は何時になく真剣な表情で敵群を観察していた。
普段なら、ああ!と威勢よく答えてくれる彼を知っているがために、
これは異様な事態なのだとパーシヴァルは察する。
「ガウェイン、様子がおかしい。……君もそう感じているんだね」
「部隊長は君だ。俺らに指示を」
トリスタンもまた、この異常事態を肌で察していたのだろう。
その声色から緊張が見え隠れする。
「……わかってるよ」
「パーシヴァル!アーサー様とグィネヴィア様に、そして城内に来てくださったお客さんに速やかにお伝えしろ。敵襲だってな」
「トリスタンはなんとしてでも逃げ道の確保をしろ!そっちで捕まっちまったら意味がねぇ」
「いいか、俺らは腐っても騎士だぜ。忠誠を誓った王に魔神どもの指一本振れさせんじゃねぇぞ」
そう指示をし終わるとガウェインは一歩前へ出る。
「待ってくださいよ、ガウェインさんはどうするんですか?! 一人でどうにかなる数じゃ……」
「行こうパーシヴァル。俺達にはやらなければいけない仕事がある。そうだろ」
パーシヴァルの腕を引くトリスタンの手は、いつになくきつく握られていた。
「かっこつけちまって悪いな、じゃあ後で適当に落ち合おうぜ」
そう言ってガウェインは敵の波に向かって駆け出した。
パーシヴァルは足に自信があった。
トリスタンよりも早くパーティーの会場に到着し、ガウェインの指示通り城内の者達に伝える。
「敵襲だと……?! どういうことだ。詳しく聞かせてくれないか、パーシヴァル!」
パーシヴァルを迎えるアーサーはすぐさま状況を伺う。
「それが、オレも何がなんだか……とにかくいきなりでした!」
「ものすごい数の魔神や魔物がキャメロット城に押し寄せてきているんです!」
「今はガウェインさんが足止めをして下さってますが、ここに来るのも時間の問題かと……」
パーシヴァルの表情に焦りと悔しさが滲む。
「わかった、皆を避難させることが先決だ。退路は……」
アーサーが周囲を見渡すと、トリスタンが手をあげ自分の位置を知らせる。
「アーサー様、こちらです! 裏口ならまだやつらに気づかれていないようです」
「よくやったトリスタン! ではそちらへ急ごう」
ところで、ケルト狭湾、影の国からの客人――クーフーリン、モリガン、スカサハらは、
客人に混乱を招かないよう細心の注意を払うアーサーやパーシヴァル、トリスタンをよそに、
どこかあっけらかんとしていた。
「敵襲ってことはさぁ、その敵をやっつけちまえばいいんじゃねーのか?」
「……私、戦う準備…できてるよ」
「まぁ、クーフーリンの言うとおりっちゃ言うとおりだね」
顔を見合わせた三人は各々の武器を手にし、退路とは逆の方向を向く。
その背に声がかけられたのは、丁度そのときだった。
「ねぇキミたち」
振り向くと、白い竪琴を手にした少年姿の神――オェングスが立っていた。
「オェングス! アンタも来ていたんだね」
「もちろんだとも。でも残念だね、こんな事態になってしまって」
そしてオェングスにフィアナ騎士団の一人、ディルムッドが恭しく報告する。
「オェングス様、この場は一旦引いたほうがよいかと思われます」
「敵の規模、勢力共にまだわからないことが多く……」
「また、この場にいる戦える者もパーティー参加のため武装している者が少ないかと」
「そう、ありがとうディルムッド」
「……ということらしいんだ。キミたちもここから逃げたほうが得策じゃないかな」
オェングスはキャメロット城の窓を見遣る。
不穏な気配を感じざるを得ない、不気味な空の色をしていた。
「何やってんのディルムッド! と、オェングス様たち! 早くここから脱出しないと捕まっちゃうでしょ!」
二人が逃げていないことに気がついたグラーニアが退路で手招きする。
そして、グラーニアの傍からマーリンとグィネヴィア、そしてアーサーが顔を出す。
「スカサハ、オェングス、他のみんなも早く逃げてちょうだい。長くは持たないわ」
「退路は安全です、トリスタン様が確保して下さった道ですもの!」
「君たちは私の大事な客人だ。さぁはやくこちらへ!」
その呼びかけを聞き、スカサハは自身の得物の大斧を肩に担ぐ。
「なるほどね……確かに、敵の規模も勢力もわからないってのは危険か……」
スカサハはあごに手を当て、少し考えるような態度をとる。
そして、何かを思いつくとすぐさまアーサーらに向かって笑顔で提案をする。
「なぁアーサー、マーリン! この売られたケンカ、買うんだろ?」
「それならこの城に何が攻め込んできたのかって調査はアンタらの身内がした方がいい。アタシらに土地感とかないからね」
「だからアーサーの護衛は円卓の騎士たちからアタシらが引き継いで、調査は円卓の騎士がするってのはどうだ?」
突然の客人からの提案に、アーサー一同はあっけに取られている様子だ。
「ん?アタシ変なこと言ったか?」
「いや、そんなことはない。素晴らしい提案だ!」
「だがしかし……君達は客人だろう。私達の問題にこれ以上巻き込ませるわけには……」
顔を曇らせるアーサー。だがその隣のマーリンは対照的な顔をしていた。
「アーサー、あなたはこのパーティー何のために開催したの?」
「ケルトの神達の結束を強めたいと思ったからでしょ?丁度いいじゃない!」
マーリンは自信に満ちた顔でアーサーの肩をぽんと叩く。
「ランスロット、ガラハッド。二人ともいるかしら!」
マーリンが円卓の騎士を呼ぶと、すぐさま名を呼ばれた騎士二人が駆けつける。
「マーリン、何かあったか」
「出撃ならいつでも準備できてますよ」
長髪の騎士は円卓の騎士の中でも最強といわれる腕を持つランスロット。
容姿は少年だがまとう空気は年齢感にそぐわない落ち着きをもつガラハッド。
「少しお願いがあるの。いいかしら? あなたたち二人で何者が攻めてきたのか調べてほしいのよ」
「しかしそれではアーサー様やグィネヴィア様の護衛が……」
「大丈夫。それはあそこにいる方達が代わりに受け持ってくれるわ」
マーリンが指を差すと、笑顔でクーフーリンとスカサハが手を振り、モリガンはお気に入りのぬいぐるみで顔を隠す。
「あれは客人ではないのか?」
「腕に自信のある客人よ。私が招待状を送る相手として選んだのだもの、間違いないわ」
「……しかし」
「私もアーサーの傍につくことにするわ。それならどうかしら」
マーリンの押しの強さに、ランスロットもそこまで言うのなら構わないと折れ、
ランスロットさんがいいというのならとガラハッドもそれ以上意見するつもりはないようだ。
そしてマーリンの傍らでグィネヴィアも呟く。
「……マーリン様、私も何かお手伝いがしたいです!」
「私、力がある訳でもなく、戦いも皆様ほど得意とは言えませんが……」
「このまま逃げるだけだったら、アーサー様の妃として相応しくないと思いましたの」
グィネヴィアは護身用にとアーサーに持たされたエストックを握り締める。決意は固いようだ。
「わかったわ、グィネヴィア。あなたはランスロットとガラハッドについて一緒にお城を調査してもらえる?」
「きっと二人ではわからない細かな所も、あなたなら気がつけるかもしれないわ」
ありがとうございます、と深々と礼をし、グィネヴィアはランスロットとガラハッドに駆け寄っていった。
「さて、脱出してからが本番だな……君はどうするんだ?」
アーサーはあなたの方へ体を向ける。
他の神様もまた、あなたに注目しているようだ。
「私たちはこの戦い、負けるわけには行かない……君も力を貸してはくれないだろうか」
アーサーはあなたに手を差し伸べる。
こくりと頷き、あなたはアーサーの手を取った。
「頼もしいよ、ありがとう○○!」
それからすぐのこと、ガシャンと音を立て扉が破壊された。
魔神たちがパーティーの会場に押し寄せたが、既にそこには誰も残ってはいなかった。
しんと静まるキャメロット城の内部。
かつての華やかな面影を残しつつも、雰囲気はもはや別物と化していた。
「占拠されてから数日しか経っていないというのに、こんなにも変わってしまっているとは……」
アーサーも驚きの色を隠せないようだ。
「慎重に進みましょう、アーサー様。どこで何が現れるかわからないですから」
ウーゼルはドラゴン二匹を従え、先を歩く。
一緒に城内へ入った神様はアーサーの傍についていた。
「明かりがあったら、もう少しよく見えそうなのにー……」
「パーティーで美味しいもの食べる気満々だったのにこんな目に遭っちゃうなんて」
グラーニアは不満そうだ。
「パーティーはまた執り行えばいいさ。なんなら妖精国で開いたっていいよ。ねぇディルムッド」
「はい、オェングス様がそう仰るなら」
オェングスは笑顔で答える。ディルムッドは普段どおりオェングスのすぐ傍で答えた。
「パーティー?それだったらまたケルトの神様呼んでくれよ!」
「ケーキ……大きくて、甘いの……食べたい…………」
クーフーリンとモリガンの要望を聞いて、オェングスはもちろん、任せてくれと答える。
そしてその答えを聞いた二人はとても嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。
「妖精国のパーティーだなんて、とても素敵ですね!是非私達も招待していただけませんか?」
「アーサー様とグィネヴィア様がパーティーに出向くのであれば私とガラハッドが就きましょう」
「えっ、ランスロットさん……!?いいんですか?」
「まぁ!ガラハッドが就いていてくれるなら更に安心できます!」
グィネヴィアの笑顔がいつになくまぶしいのか、ランスロットは目線を外す。
ガラハッドはそんなグィネヴィアとランスロットの様子を見て小さくため息をついた。
談笑することで緊張が解れつつある中、
スカサハはなにかを感じ取ったのか一旦立ち止まるよう呼びかける。
「なぁウーゼル」
「怪しい気配を感じないか?あまり進みすぎない方がいいかもしれない」
スカサハにそういわれてもなお、○○は気配を感じることはできない。
だが先頭のウーゼルは辺りを見回すと、何かに気がついたようだった。
「囲まれているな」
そのウーゼルの一言を皮切りに、わさわさと隠れていたモンスターが飛び出し、一斉に襲い掛かってくる。
中には魔法陣で身を守ったものも含まれていた。
「どこに隠れてやがったんだ、こいつらは!」
「よくわかりませんが、いい肩慣らしだと思いますね!」
「まぁ、敵の本拠地になってしまっているからね。さて…どう料理しよう」
円卓の三騎士は戦いやすいよう素早く陣形を取り、
他の神様達も、自分の武器を構え敵を見据える。
そんな状況の中、突然遠くから聞き覚えのある笑い声がキャメロット城に響く。
その声は歓迎すべきものとは違う。……嫌な予感がする。
『へれぐ!コッチ!ミツケタ!』
『はーん、スヴェイは目がいいな?』
『へれぐよりサキにミツケちゃった!キャハハ!』
「あ、あなたたちは……!スヴェイとヘレグですね?!」
ナビィが指しながら敵の名前を呼ぶ。
『お、やっと覚えたな?スカスカスポンジちゃん』
「す、スポンジじゃないです〜!」
ヘレグに憎まれ口を叩かれると、恥ずかしかったのかナビィの顔が赤らむ。
そしてヘレグの隣でスヴェイはキャハハと楽しそうに耳障りな声で笑う。
『へれぐ、おなかヘッタ!はやくアソボ!』
『さっさと終わったらナイト姉さんがご馳走作るって言ってたぜ?』
『ワー!ヤッタヤッタ!』
「な、何の話をしているんですか……?!」
ナビィの顔が青ざめる。
彼らは敵を目の前にして、今まさに戦う直前であろうこの局面に、
のんきな会話をしているのだから無理もない。
『さーて、姉さんの料理は置いといて…』
『オレらがここに来た意味、アンタらでもわかるだろ?』
にやりとヘレグが笑みを浮かべる。
『アソボ!』
スヴェイが両手を上げ、こちら側に手を振りながら無邪気に笑う。
この緊張した空気の中ヘレグと対照的な態度が返って不気味に感じる。
「その勝負、私が引き受けよう!」
背中側から、堂々とした声がはっきりと聞こえた。
そして、アーサーはすっと前に出る。
「アーサー様!?」
ナビィや他の神達が驚くのは無理もない。
この戦いで守るべき王が自ら戦いを引き受けようと言うのだ。
「アーサー駄目よ、一人で戦う相手じゃないわ!」
マーリンもすぐさまアーサーを止めようとする。
しかし、アーサーはその意思を曲げようとはせず、マーリンを制する。
「ここは私の城だ。しかし、今は私以外の者達が戦っている」
「私が戦わないわけにはいかないだろう。最高の舞台じゃないか!」
堂々と言い切ったアーサーの表情が、神様にはこの暗い城内でひときわ明るく輝いて見えた。
『おっ、やったなスヴェイ。かの有名なアーサー様が相手してくれるってよ』
『ワーイ!ウレシイ!キャハハ!』
先ほどまで笑っていたかと思うと、スヴェイはあっという間にアーサーと距離を詰め、彼が乗っている異形が牙をむく。
アーサーはとっさに神具のエクスカリバーで受け止め難を逃れるものの、
体制を崩しそのまま城の奥へ押し込まれてしまった。
「アーサー!」
アーサー様、とモンスターの相手をしている円卓の騎士達が言うよりも先にウーゼルが叫ぶ。
そしてウーゼルはアーサーが見えなくなった辺りへすぐさま駆け寄る……が、しかし。
『おっと』
音もなく近づいてきたヘレグに反応できず、鋭い蹴りを受けたウーゼルが吹き飛ばされ、壁に激突する。
頑丈な鎧を着ているからか、ガシャンと無機質な音が辺りに大きく響いた。
「ふん……不意を突くとは、大層な戦術じゃないか」
『ハハ、どう考えたって余所見してるアンタが悪いだろ?』
『アンタの相手はスヴェイじゃなくてオレだよ、ペンドラゴン殿』
「……!」
大量のモンスターと戦っている神様達がこのやり取りを聞いているのかは定かではなかった。
だが、ヘレグの言い放ったその一言はウーゼルの心境を変えたのか、首の紋章が見る間に広がっていく。
『おーおー、怖い顔すんなよ。どうだ?オレに興味出てきたろ』
「……私を敵に回したことを後悔するといい」
『ハハ!怖い怖い。楽しませてくれよ、おっさん』
ウーゼルの連れるドラゴン二匹が、ウーゼルに呼応するように咆哮する。
そしてヘレグに挑発されるがままにウーゼルとドラゴンもまた、城の奥へと姿を消してしまった。
「○○、走って!二人を援護してあげてちょうだい!」
マーリンがあなたに向かって叫ぶ。
このままではまずい。おそらく敵ははじめから、アーサーとウーゼルが狙いだったのだ。
そう脳裏に過ぎったあなたはマーリンの言うとおり、ナビィと共に城の奥に向かって走った。
――暗い城内。
先ほどの喧騒が嘘のようだ。
驚くほど音がなく、自分が赤い絨毯を踏む音しか聞こえてこない。
アーサーとウーゼルはどこに消えてしまったのだろうか?
少し開けた広間で辺りの様子を注意深く伺う。
まもなく、さらさらと静かに砂が零れ落ちるような音が後ろから聞こえてくる。
振り向くと肩に大剣を担ぎ、顔を兜で覆った大柄の女戦士が立っていた。
『待っていたぞ』
彼女が肩から大剣を振り下ろすと、ずしりと音を立て床が割れる。
『改めて名乗らせてもらおう、私はナイトシア=クレプシードだ』
「あっ、あなたですね!このキャメロット城を乗っ取った犯人は……!」
『いかにも』
ナイトシアはナビィへの質問に、口数少なく淡々と答える。
『冒険者よ、私が出向いたのは他でもない……お前に一騎打ちを申し込むためだ』
「えっ!?」
「だ、ダメです〜!危険ですよ!?」
突然の出来事に焦り戸惑うナビィ。
しかしこの申し出を断るわけにはいかない。
アーサーも、ウーゼルも、ケルト狭湾の神様も、妖精国の神様も、円卓の騎士達も……皆この城で戦っている。
自分ひとりだけ逃げるマネはしたくないと心に決めていた。
『いい武器だ』
兜の奥でナイトシアが微笑んだように思えた。